❺ 《人を表す語の上に付いて》軽い尊敬・親愛の気持ちを表す。🔗🔉

❺ 《人を表す語の上に付いて》軽い尊敬・親愛の気持ちを表す。 「千代」 「政さん」 「ちびちゃん」 「バカさん」 ◇女性の名に付けるのはやや古い言い方。 ❻ からかいや自嘲じちょう、ふざけの意を表す。 「よっ、熱いね!」 「粗末な出来だ」 「恥ずかしい限りです」 ❼ 本来の敬意が失われて、形式的に添える語。 「姉の古を着る」 「菓子のまけ」 「ご飯の代わり」 ◆「おほん(御)」が変化した「おん」の省略形「お」に由来する語。古くは貴人の持ち物や行為についていう尊敬の用法に限られたが、のち、動作の及ぶ先を高める気持ちで、自分側の事物・行為に「お」を付ける用法が生まれた。 ❖「お」と「ご」の使い分け ① 基本的に、和語には「お」が付き、漢語には「ご」が付く。「体・気遣い・寂しい・名前・会いする・使いになる」「恩・家族・住所・立派・案内する・使用になる」 ② ただし、漢語であっても、日常的に使うものには「お」が付くことがある。「医者様・加減・勘定かんじょう客・行儀・化粧・砂糖・散歩・時間・邪魔・正月・食事・歳暮・節介・洗濯・葬式・だい達者・駄賃・天気・電話・人形・便所・弁当・夕飯・料理・れい」 ③ まれに、和語であっても、「ご」が付くものがある。「もっとも・ゆっくり・ゆるり」 ④ 同じ漢語でも、場面によって「お」と「ご」を使い分けることがある。「お」は口頭語ややわらかい日常的な場面に、「ご」は改まった文章や固い場面に使われる傾向がある。「慈悲/慈悲」「相伴しょうばん相伴」「説教/説教」「誕生/誕生」「返事/返事」「勉強/勉強」 ⑤ 外来語でも、日常的に使うものには「お」の付くことがある。「ズボン・ソース・トイレ・ニュー・ビール」 ❖注意すべき「お」「ご」の用法 1 「ご」(「お」)を付けるのが一般的な語に「お」(「ご」)を付けるのは不適切。 「× 案内・意見・遠慮・近所さん・苦労・自宅・冗談・心配・注文・伝言・夫婦・ほん迷惑・友人・両親・連絡」「× からだ父上・手紙・名前」 2 「和語=お」「漢語=ご」の原則通りで、他人に関わる動作や状態を表す表現であっても、「お」「ご」を付けるのが慣用になじまないものがある。 「× さすが・しっとり・そっくり」「× 学生・華麗・貴重・事故・繊細・便利」「× 死にになる→ 亡くなりになる・亡くなられる」「× 運転になる→ 運転なさる・運転される」→成る㊁③の注意⑴ 3 「父上・尊顔・令嬢」などの尊敬語や「逝去」「亡くなる」などの婉曲えんきょく表現に「お」「ご」を付けて、より敬意の高い言い方をするのは適切。 「 父上・尊顔・令嬢・逝去・亡くなりになる」 4 自分側の事物や動作で、他人に及ばないものに「お」「ご」を付けるのは誤り(美化語用法は除く)。「私の ×考え(→考え)を聞いてください」「身内の ×法要(→法要)があり、恐縮ながら欠席します」 5 自分側の事物や動作に「お」「ご」を付けたり、「お[ご]…する」「お[ご]…申し上げる」を用いたりしても、それが他人に及ぶものであれば、適切な謙譲用法。 「〔披露宴で司会者が〕 ここで新郎より挨拶申し上げます」 6 「和語=お」「漢語=ご」の原則に適っていて、自分側の動作を表す表現であっても、「お」「ご」を付けるのが慣用になじまないものがある。 「× 上げする→ 差し上げる」「× 憧れする→ 憧れ申し上げる」「× 賛成申し上げる→ 賛成申し上げる」 7 美化語の「お」は、過剰に付けると幼稚・慇懃いんぎん無礼・冗長に感じられたり、自分側に尊敬の「お」を使っていると受け取られたりする場合もある。 「 ご希望の日にちをお知らせください」「 出口はあちらです」「× 書類を提出します」「〔取引先に対して〕これ、うちの山田が担当した ×仕事(→仕事)です」 8 固定した成句などに美化語の「お」を付けるのは不適切。「× 金の切れ目が縁の切れ目」 9 美化語の「お」を付けないと乱暴な言葉遣いに感じられる場合がある。 「先生、茶(→茶)でも飲みませんか」 10 「お父さん・お姉さん・お祖父さん」などは、親しみを表す呼び名でもあるが、敬称でもある。他人に対して、自分の身内をこれらの語でいうのは一般に不適切。 「〔お父様は元気ですか、と尋ねられて〕はい、×父さん(→父)は元気にしております」 11 「お[ご]…ください」などで、やりもらいでない動作について、動詞連用形・サ変動詞語幹のあとに「」を入れるのは、一般的でない。 「 注意ください」「 あちらの席で休みください」「 許しいただく」 12 「ちょっと散歩てきます」「(私は)会社を休みする」など、動作の及ぶ人物のない「お…する」は、新しい用法。→する㊂④の語法 13 「お[ご]」を付けず動詞連用形・サ変動詞語幹に直接「ください」を続けるのは誤り。 「× 取り寄せください 取り寄せください」「× 使用ください 使用ください」→ください㊁の注意⑴ 14 サ変動詞として使わない(「○○する」と言わない)名詞を「ご[お]…ください」とするのは誤り。「× 参考ください 参考になさってください参考になってください」→ください㊁の注意⑵ 15 尊敬の「お…になる」に尊敬の助動詞「れる」を続けた「お…になられる」は二重敬語で、敬意過剰。「× 亡くなりになられた」「× ゆっくり休みになられてください」→成る㊁③の注意⑶れる④の注意 16 「使いやすい」「理解しにくい」など「動詞+形容詞」の複合語を尊敬語にするには、動詞を尊敬語にして形容詞を続ける。単に「動詞+形容詞」の先頭に「お」を付けることはしない。 「× 使いやすい→ 使いになりやすい」「× 理解しにくい→ 理解になりにくい」 17 謙譲の「お[ご]…する」を、尊敬表現として他人の動作について使うのは誤り。 「×利用する(→利用になる)サービスをお選びください」「先生、この問題について ×説明てください(→説明ください)」→する㊂④の注意⑴ 18 「お[ご]…できる」を他人の行為について使うのは誤り。 「× 会員は利用できます」「 明日までに私どもで用意できます」→できる㊁の注意 19 「お[ご]…いただける」は、場面によって適切・不適切な場合の両方がある。 「 説明いただけますか」「× 会員の方は利用いただけます」→頂ける㊁ 20 謙譲「お[ご]…いただく」の「…」の部分に謙譲語を用いるのは誤り。 「× 拝読いただきありがとうございます」→頂く㊁①の注意⑵ 21 丁重語「いたす」「申す」などは、自分または自分側の行為について使うものなので、尊敬語と組み合わせるのは誤り。 「× 読みいたしてください→ 読みになってください」 お【雄(男・牡)】  (造)  ❶ 男性。動植物のおす。 「益荒ますらお」 「牛・花」 表記動物には「雄」「牡」を使う。 ❷ 男らしい。おおしい。 「おたけび」 ❸ 一対の物のうち、より大きいものや勢いの激しいもの。 「おだきおなみ

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