いし【石】🔗⭐🔉振
いし【石】
〘名〙
❶ 岩石の小さな塊で、砂よりも大きいもの。ふつう、大地に深く根を張って容易には動かしえない巨大な「岩」に対し、ごろごろと転がったり手で持ち運ぶことができたりするものをいう。土木建築・彫刻などの資材として、広く使われる。
❷ 岩石・鉱物の総称。
「━の研究家」
❸ ①を加工して、装飾品や時計などの部品に使ったもの。また、ライターの発火に使う合金。
「高価な━(=宝石)を散りばめた首飾り」
❹ 碁石。
「━を打つ」
❺ 人体にできる結石。
「━を取り除く」
❻ じゃんけんで、握りこぶしで示すもの。「はさみ」に勝ち、「かみ」に負ける。ぐう。
❖「石」のイメージと表現
① 凝り固まって固い。(石のように固い餅・石頭・石のように固い筋肉[表情]・石のように頑固である・石部金吉いしべきんきち金兜かなかぶと)
② 重い、重くて水に沈む。(石のように重い心をひきずって帰宅する・石が流れて木の葉が沈む〔物事が道理とは逆になること〕・石を抱きて淵ふちに入る〔みずから進んで危険を冒したり災難を招いたりすること〕)
③ 転がる、転がり落ちる。(我が心は石にあらず、転ずべからず・石のように谷底に転がり落ちた・落石注意)
④ 堅固けんご・堅牢けんろう。(石のように堅固な精神・友情は盤石ばんじゃくのごとくゆるがない・鉄心石腸てっしんせきちょう・石心鉄腸せきしんてっちょう)
⑤ 押し黙っている。(石のように黙して語らない・石の沈黙を通す)
⑥ 冷たい、冷酷。(肌はひんやりとして石のように冷たい・石の上にも三年・石のように冷たい心)
⑦ 無情である。(石のように情けを解しない・人は木石にあらず・木仏金仏石仏きぶつかなぶついしぼとけ)
⑧ 価値がない。(石ころのように捨てられる・玉石混淆こんこう)
⑨ 点在する島々。(島々が小石のように点在する・太平洋の要石かなめいし)
明鏡国語辞典 ページ 336 での【石】単語。