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する【為る】🔗🔉

する【為る】  〘動サ変〙 〔命令形は「しろ」「せよ」〕 ㈠  〘自〙  ❶ ある現象が起こる。 「稲光[雨漏り]が━」 「深々と底冷えが━」 「むんむんと人いきれが━」 ㋐ 感覚器官を通して音・味・香りなどが感じられる。 「背後で物音が━」 「レモンのような味が━」 「羽根のような手触りが━」 ㋑ 体に異常を感じる。 「頭痛[めまい・息切れ・耳鳴り・吐き気]が━」 ㋒ 心にある気持ちや感じなどをもつ。そのような心持ちが起こる。 「寂しい思いが━」 「追われているような気[感じ]が━」 「気後れ[胸騒ぎ]が━」 語法「気後れする」など、「が」を言わない形でも使う。 ❷ 《状態性名詞+「がする」または「のした…」の形で》そういう性状・性質をもっている。 「体力的には見劣りが━」 「間延びのた声」 「世間擦れのた考え方」 「日焼けのた顔」 語法「見劣りする」「日焼けした…」など、「が」「の」を言わない形でも使う。 ❸ 《金額を表す語に付いて》その値段である。 「この時計は十万円もた」 「その本いくらた?」 「いくらもない(=安い)」 「一円もない(=無料だ)」 ❹ 《時間を表す語に付いて》時が経過する。たつ。 「五分もすれば着くでしょう」 「しばらくてから行く」 ❺ 《情態副詞+「とする」、トタル型形容動詞の連用形+「する」の形で》そういう様態的性質をもった現象・感覚が現れる。また、そういう様態的性質をもっている。 「注射器が腕にちくりとた」 「体格はがっしりとている」 「ぼんやりとた不安が私を襲う」 「杳ようて行方が知れない」 語法「がっしりしている」など、「と」を言わない形でも使う。 ❻ 《様態を表す形容詞・形容動詞の連用形、「こう」「そう」など、副詞句に直接付いて》そのような行動や態度をとる。 「静かにしろ」 「人に優しく━」 「彼女とは常日ごろ親しくている」 「言われたとおりに━」 「こうすればいいでしょう」 ❼ 《「…とする」の形で》 ㋐ 仮定の内容を受けて、ひとまずそう考えておく。…と仮定する。 「かりに宝くじに当たったとてみよう」 「ある政党が過半数をとったと━」 ㋑ 意見や判断を受けて、そういう考えがあることを示す。…と見なす。 「即座に協力すべきだと━意見が多数を占める」 「気象庁では津波の心配はないとています」 ◇報道などで多用される言い方。 表現その見解や判断に自分は関与しないことを表し、「とりあえずの判断である」というニュアンスや、責任を回避している印象も与える。自分の意見や判断を示す場合は、「…と考える[見なす・判断する・主張する]」など主体的な表現を使う。 ㈡  〘他〙  ❶ 自分の意志である動作・行為を行う。また、無意識のうちにある動作・行為を行う。 「勉強[早起き・連絡・協力・けんか]を━」 「困ったことをてくれるわい」 「よそ見[うっかりミス]を━」 「苦労をて作曲したオペラです」 表現「する」の尊敬語には「なさる」、謙譲語には「仕つかまつる」、丁重語には「致す」などがある。 ❷ 体にある現象が生じる。特に、病気など好ましくない現象が生じる。 「呼吸[咳せき・おなら・病気・突き指]を━」 語法①②には、「勉強する」「呼吸する」など、「を」を言わない言い方をするものも多い。 ❸ ある役割を務める。 「教師[パン屋]をている」 「一年前は町内会長をていた」 「司会[受付]を━」 ❹ ある物を身につける。 「右手に包帯を━」 「ネクタイ[指輪・手袋・眼鏡]を━」 「覆面を━」 「付けまつげを━」 「首輪をた犬」 ❺ 《連体修飾語+名詞+「をして…」または「をした…」の形で》そのような性質・形状・状態である。 「彼は長い髪をている」 「苦虫をかみつぶしたような顔をている」 「がっしりした体格をた人」 「複雑な構造をた機械」 「丸い形をた屋根」 語法〜ヲに状態性の複合名詞をとる言い方もある(仏頂面をしている)。 ❻ 《「AをBに━」などの形で》あるものを別のものや別の状態に変える。 「鉄鉱石を鋼はがねに━」 「誘拐事件を小説に━」 「部屋をきれいに━」 「台所を使いやすく━」 「身を粉て働く」 ❼ 《多く「AをBに━」の形で》人をある職業や地位につける。 「子供を医者に━」 「腹心の部下を重役に━」 ❽ 《多く「AをBに━」の形で》あるものをある用にあてる。特に、他の代用として役立てる。 「土地を担保に━」 「木刀を杖つえに━」 「ひざを枕まくらに━」 「かき集めた一億円を身代金と━」 ❾ 《「AをB に/と━」の形で》あるものをそのような価値や資格をもったものとして扱う。 「写真を趣味 に/と━」 「先輩を目標 に/と━」 「遠足を楽しみに━」 「よくも人をばかにたな」 「受賞を大いなる喜びと━」 ❿ 《「AをB と/に━」の形で》判断・選択してそれと決める。 「上位三名を同格 と/に━」 「試合は中止 と/に━」 「贈り物は花束に━」 「昼飯をウナギに━」 ⓫ 《「…とされる」の形で》→される㊂ ㈢  〘補動〙  ❶ 《動詞連用形に助詞「は」「も」「や」「さえ」「こそ」などを添えた形に付いて》その動詞の(否定の)意味をとりたてたり強めたりする。 「英語が話せは━がうまくはない」 「読みもないで批評はするな」 「さぼったことなど分かりやないさ」 「心配こそすれ忘れたことなど一度もない」 ❷ 《「たりする」「などする」の形で》他に同類があることを暗示しながら、動作・状態を例示するのをまとめあげる。 「泣いたり笑ったりて暮らす」 「すねたり(など)て悪い子ね」 ❸ 《「〜方かたをする」の形で》その方法・しかたで物事を行う。また、迷惑や被害がそうしたしかたで起こる。 「高圧的な口の利き方を━」 「むごい殺され方をたもんだ」 ❹ 《「お[ご]…する」の形で、間に動詞連用形やサ変動詞語幹が入って》謙譲 Aに…する、A(の事物)を…するという動作について、Aを高める。 「明日先生にお会います」 「山田さんをご案内━」 「御社のますますのご発展をお祈ります」 「またのご来店をお待ちております」 「こちらからご連絡ましょうか」 →お(御)②㋑ご(御)②㋑ ◇「お[ご]…される」は「される」を参照。→「される」の注意 語法近年、「(私は)会社をお休みします」など、動作の及ぶ人物のない、美化語的な用法も見られる。 表現より敬意の度合いの高い言い方に「お[ご]…申し上げる」がある。 注意 ⑴ 謙譲表現は自分側の動作について言うものなので、尊敬表現として他人の動作について使うのは誤り。「× 先生が君にお会いしたいそうだ( お会いになりたいそうだ)」「× ご利用するサービスをお選びください( ご利用になるサービス)」「× 明日までに弊社にご連絡してください( ご連絡ください)」 ⑵ 自分側の動作であっても、他人に及ばないものについて使うのは誤り。「× 私は一週間ほどご旅行します」 ◆以下のような形でも使う(それぞれの項目を参照)。→…うとする(助動詞「う」④)…まいとする(助動詞「まい」③)…ようにする(助動詞「ようだ」⑦)ことにするとするととすればとしたらとしてとしてもとしたことがにしろにせよにしてにしてはにしてもにしたってをして ㈣ 《名詞、動詞・形容詞の連用形、副詞などに付いてサ変複合動詞を作る》それぞれの語幹に動作・状態などの意を添える。 「愛━・涙━・キック━・取引━・びっくり━・ひんやり━」 語法「信ずる」「感ずる」「応ずる」「重んずる」など、語幹が漢字一字からなるものには「〜ずる」となるものも多い。これらは近年「信じる」「感じる」「応じる」「重んじる」のように下一段化して使う傾向が強い。また、「愛する」「訳する」「略する」などは、他に「愛す」「訳す」「略す」があり、これらは口語では五段化する。 [文](サ変) 関連語 大分類‖行う‖おこなう 中分類‖する‖する 大分類‖行う‖おこなう 中分類‖行い‖おこない 大分類‖行う‖おこなう 中分類‖実行‖じっこう 大分類‖行う‖おこなう 中分類‖遂行‖すいこう

明鏡国語辞典 ページ 3267 での為る単語。