オオジュリン🔗⭐🔉振
オオジュリン
(おおじゅりん)
【漢】大寿林
【学】Emberiza schoeniclus
reed bunting
鳥綱スズメ目ホオジロ科の鳥。全長約15センチ。繁殖期の雄は頭、のどは黒色、顎線{がくせん}および後頸環{こうけいかん}は白色、背面は赤褐色と黒褐色のまだら、下面は白色。雄の冬羽は雌に似た薄い茶褐色を帯びる。北極圏以南のユーラシアに分布し、15亜種に分類されているが、一部のものは繁殖地の寒冷期間を避けて温暖地に移動する。日本では南千島、北海道、本州北部の草原で普通に繁殖し、冬季は中部以南の本州、四国、九州の葦{あし}原、湿地の草原などに姿をみせる。イネ科植物の葉鞘{ようしよう}部を割って中にいる虫を食べている。繁殖地の南限は秋田県。 <坂根 干>
大庄屋🔗⭐🔉振
大庄屋
(おおじょうや)
江戸時代の最上位の村役人。通常は、村役人の支配する村を十数か村から数十か村統轄する者をいい、その支配の範囲は、村高にして7000〜8000石から1万4000〜1万5000石であったという。身分は農民であるが、旧来は武士の由緒をもつ者が多く、その地方では格式の高い家とみられた。また支配者により、苗字{みょうじ}帯刀などの格式を許され、士分として扱われた場合もある。また収入として組下の村から給米を徴収したり、領主から切米{きりまい}や扶持{ふち}を支給される場合もあった。その名称は地域によって異なり、惣{そう}庄屋、惣代名主、割元{わりもと}、用元、検断、大肝煎{おおきもいり}、十村{とむら}、手永{てなが}などと称された。その職務の内容も地域によって差異があるが、代官、郡代、郡奉行{こおりぶぎょう}らの地方{じかた}役人の指揮下で、組下の庄屋、名主を統轄し、法令の伝達、年貢、夫役{ぶやく}の割付け、村々の訴訟の調整にあたった。初期には、天領、大名領にともに置かれたが、天領では正徳{しょうとく}年間(1711〜16)に、不正が多いと廃止された。→村役人 <上杉允彦>
日本大百科 ページ 8478。