グレート・ブリテン号🔗⭐🔉振
グレート・ブリテン号
(ぐれーとぶりてんごう)
Great Britain
19世紀におけるイギリスの大西洋横断船。同航路における最初の鉄船であり、最初のプロペラ推進船である。1843年建造。3270総トン、長さ88メートル、1500馬力、平均速力12ノットで、当時最高の性能を誇った。6本マストを備えていた。船体は6個の水密区画に分けられ、安全のためのこの方式は世界最初のものであった。また船体を強固にするためと横揺れを防ぐために、初めてビルジキール(船底両側湾曲部に竜骨に平行に設けた縦通材)が設備された。45年からリバプール―ニューヨーク間に就航した。46年9月アイルランドのダンドラム湾で座礁したが、翌47年8月に再浮上。52年からおもにオーストラリア航路で活躍した。86年、嵐{あらし}のためホーン岬から流され、フォークランド諸島のポート・スタンリーに接岸、1937年まで石炭貯蔵船として使用された。70年に同船が建造されたブリストルに運ばれ、イギリスの重要記念物として永久保存されている。 <茂在寅男>
グレート・ブリテン島🔗⭐🔉振
グレート・ブリテン島
(ぐれーとぶりてんとう)
Island of Great Britain
ヨーロッパ大陸北西岸のヨーロッパ大陸棚上にあるイギリス諸島中最大の島。日本では大{だい}ブリテン島、また単にブリテン島ともよぶ。面積21万6800平方キロ。行政上は、イングランド、ウェールズ、スコットランドに大別され、アイルランド島の北アイルランドを含めて連合王国(イギリス)を形成する。メキシコ湾流に洗われているので、高緯度のわりに温和な気候に恵まれている。スコットランドやウェールズの一部を除けば、1000メートルを超す地域はなく、緩やかな丘陵や平野が続いている。→イギリス <小池一之>
日本大百科 ページ 19005。