大築島
(おおつくしま)
熊本県中西部、球磨{くま}川河口から沖合い約8キロの八代海{やつしろかい}に浮かぶ島。八代市に属する。周囲約7キロ、最高点77メートル。全島、古生代ペルム紀(二畳紀)の結晶質粒状の石灰岩からなり、その岩層の厚さ約600メートルにも及ぶ。八代臨海工業地域形成の先駆的な役割を演じた日本セメント八代工場(現在、工場閉鎖)は、この島の豊かな良質の石灰岩に着目して立地(1890)したといわれている。古くはビロウを産し、檳榔{びろう}島とも称した。定期航路はない。 <山口守人>
【地】2万5000分の1地形図「日奈久{ひなぐ}」「姫浦」
日本大百科 ページ 8559 での【大築島】単語。