ミュシャ🔗⭐🔉振
ミュシャ
(みゅしゃ)
Alfons Mucha
(1860―1939)チェコスロバキアの画家、装飾画家。チェコ語読みはムハ。モラビアのイバンチッツェ生まれ。プラハの美術学校の入試に失敗、ウィーンに出て舞台美術工房で働く。その後クーエン・ベラシ伯爵に認められミュンヘンで修業、1888年からパリに移りアカデミー・ジュリアンなどで学んだ。その経済援助が打ち切られた90年代から自活の道を挿絵にみいだす。また、94年の暮れ、図らずも女優サラ・ベルナールのポスターを制作する幸運を得、大ヒットして一躍名声を博す。サラとの契約6年間に生まれたポスター、花と女の華麗なミュシャ様式は、アール・ヌーボーの代名詞になった。1904年以後、何回かアメリカに行き、制作し教鞭{きようべん}もとる。10年から祖国に帰り、18年の歳月をかけた絵画の大作『スラブ叙事詩』を完成。国章・切手・紙幣のデザイン、プラハの聖ビート大聖堂のステンドグラスなどを手がけ、終生愛した祖国の首都プラハで没した。→アール・ヌーボー <浜田靖子>
【本】中山公男他編『アール・ヌーヴォーの世界1 ミュシャとパリ』(1987・学習研究社)
日本大百科 ページ 62498 での【ミュシャ】単語。