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形容動詞🔗🔉

形容動詞 (けいようどうし) 日本語文法における品詞の一種。用言に属し、また形容詞と同様に物の性質や状態を表す。活用は左に示すように文語に2種、口語に1種ある。なお、口語においても、タリ活用形容動詞のうち連用形(と)、連体形(たる)のみが残存したものがあり(堂々など)、辞書の類ではこれらを不完全な形容動詞として認めているものもある。  形容動詞は、本来、数の少ない形容詞の不足を補う形で発生したものであり、またとくにタリ活用は漢語系の体言を状態の形容に用いるために発達した。文法論上は、形容動詞を品詞として認めず、体言と助動詞の二語に分解すべきであるとする時枝誠記{もとき}のような立場も存在する。しかし、その場合も、通常の体言と形容動詞語幹とでは、その用法に差があること(格助詞が承接できるかどうかなど)は認めざるをえない。したがって、文法論上の論議とは別に、実用的には形容動詞を一語と認めておく立場が一般的である。 <近藤泰弘> 【本】橋本進吉著『国文法体系論』(1959・岩波書店) ▽時枝誠記著『日本文法 口語篇』(1950・岩波書店)

日本大百科 ページ 19928 での形容動詞単語。