複数辞典一括検索+

金石学🔗🔉

金石学 (きんせきがく) 中国で、青銅器銘文研究が金文学で、亀甲{きっこう}や獣骨に刻まれた文字の研究が甲骨学であり、この二つのほかに、古銭、印璽{いんじ}、石刻、玉、陶器、瓦磚{がせん}、竹木などに記された文字の研究を総称して金石学とよぶ。金石学は、宋{そう}代の欧陽修{おうようしゅう}(1007―72)の『集古録跋尾{しっころくばつび}』に始まるとされている。欧陽修の書は、それまでの古文字学、経学、歴史学の成果のうえに成ったものである。宋代以後、清{しん}代の考証学の隆盛とともに金石学はより精密さを加えたが、中華民国期の殷墟{いんきよ}発掘を契機として科学的調査発掘の重要性が認識されるに至った。中華人民共和国の成立後、考古遺物の発掘が相次ぎ、金石学に付きまとう真偽問題にも新たな視点が導入されつつある。→金石文 <武者 章>

日本大百科 ページ 17595 での金石学単語。