視床 【シショウ】🔗⭐🔉振
視床 【シショウ】
thalamus
大脳皮質,
大脳辺縁系,
大脳(基底)核に囲まれた
間脳のうち背側部を占める領域で,腹側に
視床下部が位置する。視神経の上に位置するところに名前の由来がある。大脳皮質と皮質下領域の間を結ぶ感覚および運動系信号伝達の中継核として働いている。感覚系の中継核としては視床後部の
外側膝状体しつじようたいが
視覚信号を,
内側膝状体が
聴覚信号を,後腹側核(後外腹側核と後内腹側核に分けられる)が体性感覚信号をそれぞれの大脳皮質
感覚野へ伝え,各感覚信号の受容と識別を行っている。正中中心核,連合核や髄板内核は脳幹
網様体から非特異的な感覚信号を大脳皮質の広い領域に伝達し,覚醒レベルの調節に関係する。外腹側核は
小脳や大脳基底核の運動系の情報を皮質運動野に伝える。前核や背内側核は連合機能に関係し,また自律系の情報も皮質に伝えている。特に背内側核は
前頭前野に投射している。背内側核の破壊で
短期記憶に障害が認められるが,一般的に視床の破壊による行動の変化は視床下部破壊の効果に比べ,軽微である。
→間脳
◆粟生修司














心理学辞典 ページ 871。