ルメルハート　　　　　【ルメルハート】 Rumelhart, David E.（1942-　） 　リンゼイ（Lindsay, P. H.)，ノーマンとともにカリフォルニア大学サンディエゴ校LNRグループの認知科学における最先端の科学者であり，並列分散処理（PDP）モデル推進の中心的人物である。その後，スタンフォード大学に在籍している。スキーマ理論を精緻化したことで知られている。人間のスキーマの柔軟性を記述するためには，スキーマ同士が相互にインタラクションしなければならないと考え，PDPモデルの提唱につながった。《Norman, D. A. & Rumelhart, D. E.^１９７５》 →vid.文献 ◆松尾太加志

ルリア　　　　　【ルリア】 Lurija, Aleksandr Romanovich ; Luria, A. R.（1902-77） 　ソヴェトの心理学者，かつ医学を修めた神経心理学者でもあった。発達心理，学習の研究を行った。また第二次大戦における戦時脳損傷症例，多くの局所脳損傷者の詳細な観察に基づき，感覚，運動およびその統合など脳機能全体にわたって考察を加えた。その結果，複雑な行為の遂行には，それぞれが特異的な役割を果たす脳の複数の部位が「機能系」として関与しており，局所的な障害によって特異的な症状が引き起こされるとした。さらに脳を前部領域と後部領域に分け，それぞれが継時的統合・分析と同時的統合・分析を行うという機構を考えた。失語についても独自の説を立てた。またこれらの研究に基づいた神経心理学的検査法を開発し，リハビリテーションについても研究，実践を行った。 →vid.文献 ◆渡辺修一