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長期抑圧     【チョウキヨクアツ】🔗🔉

長期抑圧     【チョウキヨクアツ】 long-term depression  同一のまたは異種のシナプス前線維を組み合わせて頻回刺激をし続けると,シナプス後電位の振幅が長時間(数十分以上)にわたって減少する。これを長期抑圧とよぶ。長期抑圧は異種シナプス間の干渉の結果として起こることが小脳のプルキンエ細胞で示されたのが最初である。その後,海馬でもシナプス前線維を低頻度で長時間(1Hz,数十分程度)刺激し続けると起こることが示されたが,その発生機序は小脳とは異なるようである。いずれも学習などの基礎過程として重要視されている。 ◆村上富士夫

鳥距溝     【チョウキョコウ】🔗🔉

鳥距溝     【チョウキョコウ】 calcarine sulcus  後頭葉の内側面にある溝。この溝によって後頭葉は楔部と舌状部回に分けられる。鳥距溝の内側の壁(脳回)の皮質が第一次視覚野である。 →視覚野 →後頭葉 ◆佐藤隆夫

長距離依存性     【チョウキョリイゾンセイ】🔗🔉

長距離依存性     【チョウキョリイゾンセイ】 long-distance dependency  たとえば「太郎は 花子が PRO(太郎を)殴った」では,助詞ハの主題化(topicalization)により,「殴った」の目的語「太郎を」が文頭に移動される。このとき,移動後の要素「太郎は」を中身(filler)といい,PRO(空範疇)で表示された移動前の位置にある要素を空所(gap)という。このような空所をもつ構文のことを,長距離依存性をもつという。実際の文理解過程で,現実の文には表示されない空所を検出するために,いかなる知識が用いられるのかが研究の課題となる。 →統率・束縛理論 ◆井上雅勝

心理学辞典 ページ 1519