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漸次的接近法     【ゼンジテキセッキンホウ】🔗🔉

漸次的接近法     【ゼンジテキセッキンホウ】 method of successive approximations  オペラント条件づけにおける代表的な反応形成(シェイピング)法の一つ。強化すべき反応(例:ラットの「レバー押し」)のオペラント水準(自発頻度)がきわめて低い場合,その偶然的な生起を待つことは実際には困難である。こうした場合でも,自発頻度のより高い,類似・関連する反応(「レバーを見る」)をまず強化することによって,より類似した反応の出現(「レバーに接近する」)をもたらし,類似した反応だけをさらに強化していくという方法で,連続的・段階的に,望みどおりの反応を形成することができる。 →シェイピング →オペラント水準《Ferster, C. B. & Skinner, B. F.1957→vid.文献 ◆山田恒夫

全習法/分習法     【ゼンシュウホウ/ブンシュウホウ】🔗🔉

全習法/分習法     【ゼンシュウホウ/ブンシュウホウ】 whole method / part method  学習の全体法/部分法ともよばれる。一連の複雑な技能を習得する際,課題の始めから終わりまで全体を通して反復練習することを全習法という。それに対して,課題をいくつかの部分に分割し,それぞれの部分を小刻みに反復練習し,それから全体を通して練習することを分習法という。両者の優劣は,一般には全習法の方が効率的と見なされているが,学習者の能力,課題の進行段階,課題の種類などによっても異なるという実験も多く報告されている。 →学習 →練習 →集中練習/分散練習 ◆木藤恒夫

線条体     【センジョウタイ】🔗🔉

線条体     【センジョウタイ】 striatum ; corpus striatum  大脳(基底)核の尾状核(caudate nucleus)および被殻(putamen)のこと。淡蒼球(globus pallidus)も含めて線条体とする場合もある。ある姿勢を保つための頸,躯幹,上下肢などの相対的位置関係の調節や動作中の円滑な姿勢変換に関与する。この部位が障害されると顔面や四肢に制御できない不随意運動を起こすアテトーシス(athetosis)や小舞踏病となる。黒質から線条体へ投射するドーパミン・ニューロンが変性すると,固縮,無動症,振戦,仮面様顔貌,協調運動障害を示すパーキンソン病となる。 →大脳核 →パーキンソン病 →脳性マヒ ◆粟生修司

心理学辞典 ページ 1338