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社会的動機づけ     【シャカイテキドウキヅケ】🔗🔉

社会的動機づけ     【シャカイテキドウキヅケ】 social motivation  動機づけのうち,他者が何らかの形でかかわるような動機づけをさす。普通,「社会的動機」(social motive)と同じ意味で使われる。「社会的欲求」(social need)も同じ意味で使われることが多いが,社会的欲求はもともと生理的欲求(生物的な欠乏の充足)に対する比喩的な用語の使い方であり,動機(づけ)よりも主観的,個別的な意味あいが強い用語といえる。  社会的動機づけにはどのようなものがあるのかについては,たとえばマレー(Murray, H. A.1938)は,達成,親和,承認,攻撃,支配,服従,顕示,など20を越える社会的動機づけをあげている。この他,社会的比較,ユニークネス欲求なども他者がかかわっているという点で,社会的動機づけの一つと解釈することができる。しかし,社会的動機づけの分類に,網羅的なリストは存在しない。人々が属する社会のあり方や価値観によって,どのような社会的動機づけがあるかは異なるからである。また,それらの動機づけの実現のためにいかなる行動が結びついているのか,動機づけの強さはどの程度なのか,ということも文化の影響を少なからず受けると考えられる。  社会的動機づけがいかにして生じるのかについては,二つの考え方がある。一つは,上述の生理的欲求との言葉の関連にもみられる通り,もともと生理的欲求をみたす手段であったものが目的化した(食物を与えてくれるので親に愛着を感じる,など)と考える立場であり,もう一つは,生理的欲求とは無関係に生じると考える立場である。  近年は,社会的動機づけ単独で研究されるよりも,帰属過程をはじめとする社会的認知過程と社会的動機づけとの関連が問題とされるようになってきた。また,この両者の関係を媒介するとされる情動(affect)の役割も検討が進んでいる。さらに,自己評価や自己概念が社会的動機づけに及ぼす影響の研究も中心的な話題の一つである。 →動機づけ →達成動機 →親和動機《Sorrentino, R. M. & Higgins, E. T.1986;Pervin, L.1989;Weiner, B.1986→vid.文献 ◆吉川肇子

心理学辞典 ページ 962 でのシャカイテキドウキヅケ単語。