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自己意識     【ジコイシキ】🔗🔉

自己意識     【ジコイシキ】 self-consciousness  意識の対象・焦点が自分自身にあることをさすが,その概念内容は研究者により異なる。自己意識を専門用語として最初に取り上げたミード(Mead, G. H.1934)は,自分自身を他者の観点から他者と同じように眺めることとしている。ミードによれば,これは役割取得により可能となり,人は自己意識により行動のルールを内在化するようになる。ウィックランド(Wicklund, R. A.1975)は社会的行動の規定要因として自己意識に着目し理論構築を試みたが,自己意識をたんに人が自分に注意を向けている状態とし,自覚状態(self-awareness),自己フォーカス(self-focus),自己注意(selfattention)と同じ意味で用いている。そして自己意識の状態が強まると人は自己点検を行うようになり,自ら正しいと考える自分の姿を実現させようと努力し始めるか,好ましくない自分の状態から目をそらせるために自己への注意を回避しようとするとした。  これに対しフェニグスタインら(Fenigstein, A. et al.1975)は,自分に注意を向けやすい性格特性のことを自己意識と定義し,その個人差を測定する尺度(自己意識尺度)を用いた研究から,自己意識が自己の私的で内面的な側面(感情態度など)に注意を向けやすい傾性の私的自己意識(private self-consciousness)と,公的で外面的な自己側面(容姿や行動)に注意を向ける傾性の公的自己意識(public self-consciousness)とからなり,両者の間には中程度の強さの正の相関しか認められないとしている。  自己意識の研究としてはこの他に,自己意識の内容的特徴についての発達的,臨床的分析や自己意識から派生する感情(羞恥心,罪責感,困惑など)の研究,比較心理学的研究などが行われている。ギャラップ(Gallup, G. G.1977)の比較心理学の研究によると,鏡に映る姿を自分と見なす能力はチンパンジーやオランウータンでも認められる。 →自己 →自己注意理論 →自己標的意識 →没個性化《梶田叡一1994;押見輝男1992→vid.文献 ◆押見輝男

心理学辞典 ページ 833 での自己意識     単語。