自我 【ジガ】🔗⭐🔉振
自我 【ジガ】
ego[E]; Ich[G]
認知,
感情,
行動などの精神諸機能を統制・統合する心的機関,を意味する仮説構成概念である。おもに
精神分析学派によって用いられるが,その意味するところは各学者によって若干異なっている。最初
S. フロイトは
無意識を統制する「意識」という意味で自我を用いていたが,後に
イド,
超自我,外界の要求から生じる
精神力動的葛藤を
現実原則に従って調整する機関,として自我を定義した。ハルトマン(Hartmann, H.)は健康者も含めた
適応の視点から自我を捉え,心的葛藤を調整する防衛的自我(defensive ego)と,
知覚,
思考,
学習など心的葛藤から独立し外界に自主的適応力をもつ自律的自我(autonomous ego)を区別し,自我を精神諸機能を統合する中枢機関として明確に位置づけた。他方
ユングの分析心理学における自我は,自分の存在についての一般的認識と記憶データからなる資料の複合体で,意識の統合の中心,として定義されている。
→イド →現実原則 →精神分析 →超自我 →防衛機制 →自我心理学 →自己
◆越川房子















心理学辞典 ページ 794 での【自我 】単語。