検索 【ケンサク】🔗⭐🔉振
検索 【ケンサク】
retrieval
記憶からの出力段階の過程。記憶された情報のなかから,特定の情報を探して取り出すこと。検索過程は,目標とする情報が記憶されているかどうか決定する予備的探索過程,目標とする情報がありそうな記憶領域を探索する過程,それが求めていた情報かどうか決定する過程(再認過程)からなると考えられている。
短期記憶からの検索は,
活性化状態にあるものの検索である。短期記憶検索は
記憶探索あるいは
記憶走査ともよばれる。短期記憶検索においては,直列悉皆しつかい走査や,直列中途打切り走査がなされると考えられている。これに対して,長期記憶からの検索では,非活性状態にある膨大な情報を活性化しなければならない。そのため検索効率は,
検索手がかりや,検索の文脈の影響を受ける。検索手がかりが適切であれば,検索に成功する可能性が高くなる。また,検索効率は直前の情報検索により影響を受けることが知られている(
プライミング効果)。直前に検索した情報と意味的に関連する情報を検索すると,その検索が促進あるいは抑制される現象は意味的プライミング効果とよばれる。長期記憶からの検索過程には,活性化の拡散による自動的な過程と,
注意が関与する制御された過程がある。
→記憶探索 →記憶走査 →短期記憶/長期記憶 →情報検索 →検索手がかり →‘喉まで出かかる’現象 →プライミング
◆岡直樹








心理学辞典 ページ 606 での【検索 】単語。