言語中枢 【ゲンゴチュウスウ】🔗⭐🔉振
言語中枢 【ゲンゴチュウスウ】
speech center
言語の構成,表出,理解といった言語機能を中心的につかさどる
大脳皮質の領域をいう。
大脳の特定の領域が特定の機能を担うとする考えを
機能局在論というが,言語中枢についても局在論の立場から,主として
失語症の解剖学的研究によって検討されてきた。1861年に
ブローカは,相手の話すことは理解できるが,言葉を発することのできなかった患者の症例から,左
前頭葉の第三前頭回が発語に関する機能をつかさどる中枢であるとした(
ブローカ領域)。また,
ウェルニッケは1874年に,左
側頭葉の第一側頭回後部の損傷により,言語理解や模倣が困難となるとした(
ウェルニッケ領域)。また,
ペンフィールドら(Penfield, W. & Roberts, L.1959)は,電極刺激により,上述の言語中枢以外に,
頭頂葉の中心前回付近に
補足運動野があり,発語に関連していることを示している。しかし,現在では,特定の言語機能が特定部位だけに限定されるという極端な局在論はみられなくなっている。
→失語 →大脳皮質 →ブローカ領域 →ウェルニッケ領域
→vid.文献
◆谷本忠明














心理学辞典 ページ 598 での【言語中枢 】単語。