群集心理 【グンシュウシンリ】🔗⭐🔉振
群集心理 【グンシュウシンリ】
psychology of crowd[E]; psychologie des foules[F]
群集に参加している人々が示す心理状態の総称。
ル・ボン(Le Bon, G.1895)によって社会心理学的な研究が開始された。群集心理の特徴としては,(1)共通の強い
動因につき動かされて集合した状況では,全員が同質視され,個人は大勢のなかに埋没して心理的無名化が進み(
匿名性),自己の言動に対する責任感と個性を消失すること(無責任性),(2)
暗示にかかりやすくなり(
被暗示性),感情や思想が同質化すること(精神的同質性),(3)感情に直接働きかける単純で本能的な訴えが無批判に受け入れられるようになり(感情性),論理的な示唆は軽視され,暗示された思想を短絡的に行動に移すこと(非論理性)等があげられる。群集心理の発生過程については,共通の動因に基づく情緒や観念が無意識のうちに急速に伝染すると考える説,もともと同一の情緒や観念をもつ者たちが集合して群集となるのだとする合流説,群集にも規範が急速にできあがると考える
創発規範説などが示されている。
→群集 →集合行動《Turner, R. H. & Killian, L. M.1987》
→vid.文献
◆山口裕幸







心理学辞典 ページ 543 での【群集心理 】単語。