複数辞典一括検索+

グリア細胞     【グリアサイボウ】🔗🔉

グリア細胞     【グリアサイボウ】 glial cell  ニューロン(神経細胞)とともに神経系を構成する細胞群であり脊椎動物脳ではニューロンの10〜50倍の数が存在している。ニューロンが神経回路を構成し活動電位の受け渡しによって情報処理を行うのに対して,グリア細胞(神経膠細胞ともいう)は活動電位を発生せず,情報処理には不可欠ではない。グリア細胞は小グリア(microglia)と大グリア(macroglia)に大別される。小グリアは食作用をもちリンパ球同様中胚葉起源であるのに対して,大グリアはニューロン同様外胚葉起源であり,オリゴデンドログリア,シュヴァン細胞,アストログリアの3種類が区別される。グリア細胞の機能は,(1)ニューロンを支持しの構造を強固にする,(2)神経軸索に髄鞘形成し絶縁性を高めることにより活動電位の伝導速度を大きくする(中枢のオリゴデンドログリアと末梢のシュヴァン細胞),(3)損傷細胞や死んだ細胞に由来する老廃物を除去する(小グリア),(4)細胞外のカリウム・イオン濃度を緩衝し,ニューロンのシナプス伝達に際して放出される余分な神経伝達物質を吸収する(アストログリア),(5)発達脳においてニューロンの目的場所への移動を誘導したり,突起の伸長を促す(未分化なアストログリア,ラディアルグリア),(6)神経細胞に不都合な物質が作用するのを防ぐ血液 = 脳関門を形成するほか神経細胞に栄養因子を与える(アストログリア)。 →神経細胞 →血液 = 脳関門 ◆佐藤宏道・吉村由美子

心理学辞典 ページ 529 でのグリアサイボウ単語。