空間失認 【クウカンシツニン】
spatial agnosia
空間認知の障害で,視覚的失見当とか空間的失見当とよばれ,
大脳優位半球の
頭頂葉,
後頭葉の損傷によると考えられている。自分の住んでいる町や,よく知っている建物などの熟知した環境でも迷ってしまう。このとき,個々の物体については正しく認知されている場合が多い。また,視覚性記憶や地誌的記憶の障害が合併することもある。類似した概念に視空間失認(visuo-spatial agnosia)があり,これは空間的視覚認知,物の大きさの認知,遠近,物体の運動の認知などの障害をさす。
→失認 →失見当 →神経心理学
◆佐々木和義