アルツハイマー型老年痴呆 【アルツハイマーガタロウネンチホウ】🔗⭐🔉振
アルツハイマー型老年痴呆 【アルツハイマーガタロウネンチホウ】
senile dementia of the Alzheimer type
アルツハイマー病による進行性の痴呆状態をいう。アルツハイマー(Alzheimer, A.)が1907年に発見した51歳の女性患者の臨床症状(
言語障害,
記憶障害,
見当識障害など)と
脳の剖検報告にちなむ。脳にアルツハイマー型の変化(
大脳皮質の細胞数の減少,神経原線維変化,皮質全体の老人斑)が生じて知的能力が低下する。従来までアルツハイマー病の診断は65歳以前に発症した場合に行い,これをアルツハイマー型初老期痴呆とし,65歳以上で発症した場合を
老年痴呆として区別して診断してきた。しかし脳の病理学的変化や臨床症状が両者ともに類似していることから,最近では発症年齢による区別をやめ,病理的・臨床的に特有の変化を示す場合をアルツハイマー型痴呆とよんでいる。脳の萎縮部位は
側頭葉・
頭頂葉・
前頭前野で強く,
後頭葉と
運動野・
感覚野は保存されることが多い。発病率は女性が男性の2〜3倍といわれている。進行性で予後は悪い。
脳血管障害とともに痴呆症を引き起こす代表的病因の一つとされている。アルツハイマー病自体の発生原因や治療法は現在のところ不明。
→老年痴呆
◆坂爪一幸













心理学辞典 ページ 48 での【アルツハイマーガタロウネンチホウ】単語。