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嗅覚計     【キュウカクケイ】🔗🔉

嗅覚計     【キュウカクケイ】 olfactometer  オルファクトメータ。初期の頃はにおいの閾値いきちを測る装置であったが,現在では嗅覚全般を測定するために作られた器具や装置をさし,機器操作によって濃度を調整して異なる濃度のにおいを呈示することができる。ツワーデマーカー(Zwaardemaker, H.)によって作られた最初の嗅覚計は,二重のガラス管構造の内管を手前にずらすことによって外管の内側に塗られたにおい物質の表面積を増やし,濃度を増大させながらにおいの閾値を測る簡単な器具で,後のものに較べると濃度精度の点で問題があった。この方式では被験者自身が臭気を嗅ぐことが必要であったが,その後,エルスバーグ(Elsberg, C. A.)が考案したものは,被験者が静かに口で呼吸している間,流量計・電磁弁・圧縮空気などを使った大がかりな装置で作られる濃度精度の高い臭気を鼻孔から吹き込む噴射注入式であった。後者は現在官能評価で用いられているオルファクトメータの原型であるが,完全な噴射注入式では呼吸と同期をさせるかさせないかで結果に差が生じるため,数秒間呈示してその間鼻で自然な呼吸をしながら嗅ぐ場合が多い。以上は一定濃度の臭気を呈示する装置であったが,変動臭気呈示装置という時間軸上で濃度を変動させながら呈示する装置も考案されている。 →嗅覚 →オルファクティー →オルファクトリウム ◆斉藤幸子

心理学辞典 ページ 453 での嗅覚計     単語。