記銘 【キメイ】🔗⭐🔉振
記銘 【キメイ】
memorization
記憶とは,(1)入力情報の
符号化,(2)符号化によって形成された記憶表象(
記憶痕跡)の貯蔵,(3)記憶表象の
検索からなる一連の
情報処理過程であるが,このうちの記憶表象が形成されるまでの過程を記銘とよぶ。したがって,記銘は符号化とほぼ同義と考えることができる。ただし,符号化という用語の場合には必ずしもその過程が意図的であることを含意しないのに対し,記銘という用語の場合は,より強固な記憶表象(痕跡)を形成するための意図的過程をさすことが多い。すなわち,よりよく記憶するための
リハーサル,
体制化,
精緻化などの
方略は通常「記銘方略」とよばれ,「符号化方略」とよばれることはない。しかし,クレイクとロックハート(Craik, F. I. M. & Lockhart, R. S.1972)の
処理水準モデルでは,強固な記憶痕跡が形成されるかどうかは必ずしも記銘意図の有無には依存せず,記銘意図のない偶発的な処理の場合でも深い水準の処理がなされれば,強固な記憶表象が形成されると考えられている。
→符号化 →チャンキング →記憶痕跡 →記憶術
→vid.文献
◆森敏昭










心理学辞典 ページ 439 での【記銘 】単語。