可塑性 【カソセイ】🔗⭐🔉振
可塑性 【カソセイ】
plasticity
一般には,ある物質が変形して原型とは異なる形状を保持しうる場合,可塑性があるというが,
神経系でこの語を用いる場合は,神経回路またはその機能が外部からの刺激や内部の変化に応じて変化する性質をさす。後者では,
シナプス伝達の効率が変化することによって生ずる
促通や
長期増強などがこれに当たる。神経結合の可塑性は成熟動物においてもみられるが,発達期の動物の神経系で著しく,
脳の一部の損傷などにより,しばしば正常では観察されないような異常な神経回路が観察される。年齢による神経結合の可塑性の違いの理由は定かではないが,発達期に特異的に存在する散漫な投射が脳に生じた損傷などに反応して変化する可能性がある。このような神経系でみられる可塑性は
学習,
記憶や,脳の損傷後にみられる機能回復の基礎となっている可能性が考えられている。
→促通 →長期増強
◆村上富士夫







心理学辞典 ページ 312 での【可塑性 】単語。