覚醒 【カクセイ】🔗⭐🔉振
覚醒 【カクセイ】
arousal ; wakefulness
覚醒とは,目覚めている状態であり,
睡眠でない状態である。一般的には,周囲に
注意をくばり,
見当識が保たれており,ものごとを正しく認識しうる状態のことである。そして,通常は,その結果として,適切な反応・行動をとることが可能である。
現在の
脳の臨床所見によれば,正常な
意識が成立するためには
大脳皮質全体が健全であることが必要であり,それが広汎に侵されると,昏睡(coma, 強い痛み刺激を与えても覚醒しない状態)となり,意識は保たれない。睡眠による意識の喪失は生理的・可逆的であるが,昏睡は病的に持続する意識水準の低下であり,可逆的ではない。また,より程度の軽いものとして,嗜眠(lethargy, 強い刺激に対しては反応してくるが,すぐに元の状態に戻る状態)がある。昏睡が,大脳皮質全般にわたる侵襲だけではなく,
視床下部後部や中脳
網様体などの傷害によっても生じることから,覚醒あるいは
大脳の活動水準の維持には,
覚醒系とよばれる(大脳の下につながる)
間脳と
脳幹の種々の部位による調整が必須と考えられている。
→睡眠 →見当識 →覚醒系 →覚醒中枢
◆投石保広












心理学辞典 ページ 291 での【覚醒 】単語。