温度感覚 【オンドカンカク】🔗⭐🔉振
温度感覚 【オンドカンカク】
temperature sensation
温覚と
冷覚を合わせて温度感覚とよぶ。温度感覚の特徴として,(1)皮膚には温覚または冷覚のみを引き起こす温点と冷点が存在する,(2)
反応時間を測定すると冷覚の方が温覚より速い,(3)神経を選択的に阻害して温覚または冷覚のみをなくすことができる,などがあげられる。
皮膚温度と同一温度の対象が皮膚に接した時には温覚も冷覚も生じない。この温度を生理学的零点(physiological zero)とよぶ。生理学的零点のまわりで完全な温度順応の生じる範囲を無関帯(neutral zone)という。無関帯は皮膚部位,刺激呈示面積に依存して変わる。14.4cm2 の前腕皮膚を刺激した場合,無関帯は31〜36℃ の範囲にあり,無関帯より高温では持続的温覚が,低温では持続的冷覚が生じた。無関帯における温覚閾いきと冷覚閾は温度変化速度に依存し,変化速度が0.1℃/秒以下となると閾値が大きくなる。また,温覚と冷覚の
感覚尺度はベキ指数がそれぞれ1.6,1.0のベキ尺度となることが知られている。
→温覚 →冷覚 →皮膚感覚
◆宮岡徹





心理学辞典 ページ 239 での【温度感覚 】単語。