ラテラリティ 【ラテラリティ】🔗⭐🔉振
ラテラリティ 【ラテラリティ】
laterality
大脳半球は左右二つの半球に分かれ,本人からみて左側を左半球,反対側を右半球とよんでいる。右半球は左半身の情報を受け取り左半身の運動をコントロールしている。左半球はその逆である。左右の大脳半球の機能分担はそれだけではない。左半球は言語,特に発語について担当しており,右半球は特に空間イメージについて担当しているといわれている。このように大脳半球が左右で異なった機能を分担していることをラテラリティ,大脳半球の機能的非対称性という。これは左右の半球間を結ぶ
脳梁が切断された患者の
分離脳の実験(
スペリーら)によって明らかにされた。分離脳患者は左右の大脳半球間の情報のやりとりができない。その患者にある品物を左半球に瞬間的に呈示して名前を言わせると容易に答えることができるが,右半球に呈示すると左手を使えば簡単にそれを指し示すことができるのに名前を言うことができない。また右半球に損傷を負った人が移動中,道がわからなくなったり(地誌的障害),左側の人や物にぶつかったり(半側空間無視),人の顔が区別できなくなる(
相貌失認)場合が多い。以上のことから左右の半球の機能的非対称性がいわれるようになり,その機能的非対称性をより明確にするために研究が行われ多くの知見が得られている。
→分離脳 →左利き/右利き →両耳聴
◆福田恭介





心理学辞典 ページ 2221 での【ラテラリティ】単語。