抑うつ反応 【ヨクウツハンノウ】🔗⭐🔉振
抑うつ反応 【ヨクウツハンノウ】
depressive reaction
何らかの挫折・失敗や,失恋などの出来事に引き続いて起こる抑うつ状態。
神経症の一つのタイプとして扱われるが,ある出来事とそれに対する反応としての部分に記述の力点がおかれている。普通の人が同様の出来事に遭遇した時に感じると思われるよりもはるかに強く,そして長期間の悲哀の感情が体験されることが特徴で,病者はその出来事にこだわってしまい頭から離れなくなる。このなかでより重症なものを反応性うつ病(reactive depression)とよぶことがあるが,両者の区別は必ずしも明確ではない。通常はきっかけとなった出来事が消えれば症状も軽快する。この反応の経過中に
自殺を含むさまざまな
問題行動が起こることがあるので注意が必要である。時にきっかけとなった出来事が消失してからも症状が残ることがあるが,これをさらに抑うつ反応と考えるかどうかについては議論のあるところである。
→反応性精神病 →気分障害
◆百瀬知雄



心理学辞典 ページ 2206 での【ヨクウツハンノウ】単語。