音の大きさ 【オトノオオキサ】🔗⭐🔉振
音の大きさ 【オトノオオキサ】
loudness
音の強さに関する
聴覚上の性質をいう。音の強さを増加させると,
音はそれに従って大きく聞こえる。しかし同じ強さの音であっても,
周波数が異なれば,大きさも異なって聞こえる。そこで,音の大きさのレベル(loudness level)が定められた。これは1000Hzの基準音と等しい大きさに聞かれる他の周波数の音圧レベルの関係を示すもので,ホン(phon)の単位で表される。等しい大きさを曲線で示したグラフを音の大きさの等感曲線(equal loudness contour,
聴覚の項の図参照)という。
図表
ただし,ホンは音の大きさの順序関係を表しているにすぎないので,音の大きさの比率関係を表す
感覚尺度が求められ,
ソーン尺度が構成された。以上は定常的な
純音の大きさについてであるが,非定常音や
複合音の大きさについても算出法がいろいろ工夫されている。音の大きさは持続時間にも依存し,ある長さまでは時間が増すにつれて大きさが増す。それを超えれば大きさの知覚は定常状態に達する。その長さのことを臨界時間(critical duration)とよぶ。臨界時間は,ほぼ100〜200ミリ秒とされる。
→音の強さ →周波数 →ソーン尺度 →純音 →複合音
◆中村敏枝










心理学辞典 ページ 209 での【オトノオオキサ】単語。