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マグニチュード推定法     【マグニチュードスイテイホウ】🔗🔉

マグニチュード推定法     【マグニチュードスイテイホウ】 method of magnitude estimation  スティーヴンス(Stevens, S. S.1957)が提唱し,彼の新精神物理学においてベキ法則を検討する際によく用いられる直接的な感覚尺度構成法の一つ。フェヒナーの法則が感覚量の最小単位として弁別閾いきを想定し,これを累積してゆくことにより間接的に感覚量が表現できるとした考えを批判して,スティーヴンスは直接観察者に感覚の大きさを数量的に推定させることを通して感覚量の表現ができると考えた。彼は観察者に一系列の刺激を示し,各刺激についてその感覚的大きさを数詞によって直接的に推定させる方法をとり,これをマグニチュード推定法とよんだ。推定に際しては,基準となる刺激に対する評価を単位として,観察刺激をそれに対する比率として評価させ比尺度を構成する。観察者が比率判断でき,かつそれが数詞で表現可能であることを前提としている。具体的には刺激 I と感覚 R が R=kI なるベキ関数の関係,つまり R が I の n 乗に比例して増大する関係にあると想定される場合に,または特定の刺激と感覚の関係がベキ法則に従うかどうかを検討する際に用いられる。n はベキ指数で感覚モダリティによって異なる値をとることが経験的に知られている。たとえば,暗順応下で視角 5°の白色光の明るさのベキ指数は0.33となる。 →スティーヴンスの法則 →感覚尺度 →尺度構成法 →vid.文献 ◆苧阪直行

心理学辞典 ページ 2061 でのマグニチュードスイテイホウ単語。