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ホルモン     【ホルモン】🔗🔉

ホルモン     【ホルモン】 hormone  生物の体内において導管をもたず,直接分泌物を血液中に分泌するような腺を形づくる組織細胞,または個々の分散した細胞によって微量に産生される特殊な生理活性物質。通常は血液によって運ばれ,他の標的細胞または諸臓器に対してその機能レベルを促進あるいは抑制する効果をもつ。ホルモンは別名,内分泌とよばれ,消化液のような外分泌とは区別されている。ホルモンの重要な働きは,外界の変化に対して個体の内部環境を一定に保ち,機能を正常に働かせ,生命の維持を図るという生理的適応の調節系を果たしていることである。ホルモンはきわめて微量でも効果を現し,代謝の基質となるのではなく調節物質として働いている。高等動物のホルモンはペプチドホルモン,ステロイド,アミン類の3種に分類され,現在までに40種類近くが知られている。ホルモンは水分,電解質,血糖,体温,血圧などの体内恒常性の維持(ホメオスタシス),成長,性行動,摂食,生体リズムなど生命活動に深く関係している。ホルモンを産生する臓器としては,視床下部神経分泌細胞,松果体,脳下垂体甲状腺,副甲状腺,副腎,性腺,膵臓,消化管,腎臓などがある。これらの臓器の器質的,機能的障害により,ホルモン欠乏疾患が現れる。また,産生が異常に亢進することによっても機能亢進症が起こる。 →内分泌 →神経分泌 →アドレナリン →インシュリン →ACTH →エストロゲン →ニューロペプチド →ハイドロコーチゾン ◆池上司郎

心理学辞典 ページ 2052 でのホルモン単語。