脳弓 【ノウキュウ】
fornix
海馬体の海馬台から
視床下部の
乳頭体に向かう線維束で,脳梁幹の下面に癒着して前方に走る。途中側枝を視床前核に出す。前交連のレベルで交連前線維と交連後線維に分かれるが,交連前線維は
中隔核に達し,交連後線維は乳頭体に終わる。また,脳弓には中隔内側核から
海馬に入る線維も含まれる。海馬と皮質下との間のおもな入出力路となる。脳弓の切除によって海馬の
シータ波の消失がみられる。行動学的には脳弓の切除は空間学習および空間記憶の障害をもたらす(Gaffan, D. & Harrison, S.
1989)。
→乳頭体 →中隔核 →海馬 →シータ波
→vid.文献
◆靱負正雄