脳 【ノウ】🔗⭐🔉振
脳 【ノウ】
brain
中枢神経系のうち頭蓋のなかに位置する部分で,上から順に大脳半球,間脳,小脳,中脳,橋きよう,延髄に区分され,延髄の下に脊髄が続いている。これらの間に明確な境界があるわけではないが,脳の個体発生に対応しており,また機能の区分とも一致している。大脳半球は表面を覆う大脳皮質と深部に埋もれた基底核(大脳核)からなり,間脳は視床,視床下部,視床腹部などからなる。小脳も小脳皮質と小脳核とからなる。一括して脳幹ともよばれる中脳,橋と延髄は,より上位と下位とを連絡する線維の通路にあたるが,そのなかに多数の脳神経核が埋もれている。脳幹は生きていくために必要な基本的機能を営む部位にあたり,小脳は運動に関係し,よりよく生きるための高次機能には,高等動物ほどよく発達している大脳半球が関与している。大脳半球のなかでも系統発生的に古い部分は大脳辺縁系といい,これには扁桃体,海馬などが含まれる。
→大脳半球 →間脳 →小脳 →中脳 →橋 →延髄 →脳幹
◆河内十郎
心理学辞典 ページ 1721 での【脳 】単語。