認知構造 【ニンチコウゾウ】🔗⭐🔉振
認知構造 【ニンチコウゾウ】
cognitive structure
認知された
構造,および,認知系が備える認知のための構造という二つの意味がある。第一の意味では,人が外界に存在する
刺激あるいは刺激場面を認知する時に抽出され,認知された外界の構造(perceived structure)を意味する。これに対して,第二の意味での認知構造(cognitive structure)は,認知系のなかに備えられた認知機能を有する構造で,外界を認知するために必要な汎用の構造である。この構造に基づいて認知するとき,それと整合する,同質の対象は認知系にとって受容されやすく,容易に
知覚され,また
学習されるであろう。他方,それと異質な非整合的な対象は受容されにくく,したがって,知覚し,学習することが困難である。このような場合には,時に認知系は認知を容易にするためにその認知構造を変容する。認知構造と関連づけて,有意味学習には認知構造が重要であること(
オーズベル),学習により認知構造が変化すること(
レヴィン)などの見解が提出されている。なお,
ピアジェの
シェマ,
同化・調節を導入した認識についての考え方,最近の
スキーマ理論の考え方は,認知構造を導入した考え方と基本的に共通するところが多い。
→認知 →スキーマ →有意味言語学習
◆今井四郎











心理学辞典 ページ 1698 での【認知構造 】単語。