同化/調節 【ドウカ/チョウセツ】🔗⭐🔉振
同化/調節 【ドウカ/チョウセツ】
assimilation / accommodation
ピアジェは,認識の内容,また主体の認識の水準,対象や事象にかかわりなく,いかなる認識活動にも
適応,
体制化等の不変的機能があるとする。外界への適応の働きのなかに同化と調節の働きがある。同化とは環境を自分のなかに取り込む働きであり,調節とは自分を環境に合わせて変える働きである。同化は,主体のものに対する行為であり,主体内の既存の認知システムへ環境を統合する(ある対象,事象をすでにもっている
知識へ取り込む:理解)働きである。調節は,環境へ適応するために環境が主体内の既存のシステムに課する修正を意味する(既有知識では理解できない場合,既有知識をその対象,事象に合わせる)。したがって,調節の働きで主体が変わることになる。
同化と調節は別々に働くものではない。たとえば,ものをつかむ場合,形,大きさという対象の性質に応じてつかみ方を変えるように,あらゆるシェムは対象に適用される(同化)と同時に,同化する対象の特性に応じて調節するように,両者は相補的である。ピアジェは,
発達のメカニズムとして同化と調節のバランスがとれること(
均衡化)とした。また,同化に対して調節が優位になると
模倣,調節に対して同化が優位になると
遊びという活動となる。このように,ピアジェによると同化と調節は
表象(
象徴)機能の形成の基礎となるとされる。
→均衡化 →遊び
◆落合正行










心理学辞典 ページ 1594 での【ドウカ/チョウセツ】単語。