月の錯視 【ツキノサクシ】🔗⭐🔉振
月の錯視 【ツキノサクシ】
moon illusion
月は地球から約38万kmの距離にあり,その
視角は約0.5°である。しかし,地平線の月は,天頂の月よりも平均して 15〜30% ほど大きく見える。これを月の錯視という。月の錯視を説明する定説はなく,生理学的説明,見えの距離説,大きさの対比説などの諸説がある。生理学的説明では眼球,頭部,胴体の位置のような変数によって
錯視の説明が可能であるとする。見えの距離説では,地平線の月は天頂の月よりも遠くに見えるので錯視が生じると主張する。大きさの対比説では,天頂の月はその背景である空との間で著しい大きさの対比が生じ,その結果として月は縮んで見えるのに対して,地平線近くの空の大きさは
視野の約半分にしかすぎず,空による月への対比効果は弱く,天頂の月ほどには縮まないと説く。
→錯視
◆東山篤規



心理学辞典 ページ 1543 での【ツキノサクシ】単語。