長期抑圧 【チョウキヨクアツ】
long-term depression
同一のまたは異種の
シナプス前線維を組み合わせて頻回刺激をし続けると,シナプス後電位の振幅が長時間(数十分以上)にわたって減少する。これを長期抑圧とよぶ。長期抑圧は異種シナプス間の干渉の結果として起こることが
小脳のプルキンエ細胞で示されたのが最初である。その後,
海馬でもシナプス前線維を低頻度で長時間(1Hz,数十分程度)刺激し続けると起こることが示されたが,その発生機序は小脳とは異なるようである。いずれも
学習などの基礎過程として重要視されている。
◆村上富士夫