運動制御 【ウンドウセイギョ】🔗⭐🔉振
運動制御 【ウンドウセイギョ】
motor control
運動には単純な
反射運動から,歩く,走る,跳ぶ,投げる,などの基本運動,複数の基本運動を組み合わせた
協応運動,さらに複雑で目的的な熟練運動と,さまざまなレベルがある。運動制御とは一つの大きな情報処理システムであり,
感覚器系,中枢の
情報処理系,
効果器系の各サブシステムが相互関連しつつ,さまざまなレベルの運動を全体的に目的に適うように動作させることをいう。運動制御を理解するうえで重要な情報処理モデルとしては,一つは基本的な反射系も含んだ
フィードバック系があり,とりわけ安定した運動の習得にはネガティブ・フィードバックによるエラー減少が大きな効果をもたらす。もう一つはフィードフォワード系で,中枢内に運動プログラムが形成された段階では反応予測が可能となり,あらかじめプログラムされた命令を効果器に与えることで運動を制御するように変化する。さらに外部環境の変化や新規課題へ運動を適応させるメカニズムについては,より複雑な適応制御(adaptive control)のモデルによる解明が重要視されている。
→運動技能 →協応 →熟達化 →反射 →フィードバック《松田岩男・杉原隆1987》
→vid.文献
◆太田裕彦






心理学辞典 ページ 149 での【運動制御 】単語。