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大脳半球     【ダイノウハンキュウ】🔗🔉

大脳半球     【ダイノウハンキュウ】 cerebral hemisphere  大脳のうち,終脳の部分を大脳半球とよぶ。大脳半球は表層の外套と深部の大脳核からなる。外套は表面の大脳皮質とより深部の白質大脳髄質からなる。大脳半球は,大脳縦裂により左右の半球に分けられるが,大部分は正中線上にある脳梁によって結合されている。また大脳半球は大脳横裂により小脳と分けられる。外套の表面には多くの溝(脳溝)と,溝の間の隆起(脳回)がみられる。脳溝のうち,中心溝外側溝・頭頂後頭溝によって四つの大脳葉(前頭葉側頭葉頭頂葉後頭葉)に区別される。その他に,大脳半球の内側面に,帯状溝と嗅脳溝および側副溝によりほかの大脳葉から区別される辺縁葉がある。  大脳半球は,機能的に感覚知覚認知・運動・思考言語などさまざまな高次心理機能に関係するが,特定の機能が一方の半球により密接に関係する,いわゆる機能の半球優位性が特にヒトで認められる。この場合,密接に関係する半球はその機能に関する優位半球(dominant hemisphere)とよばれ,その対側半球は劣位半球(minor hemisphere)とよばれる。このように,ある機能について半球間に関与の偏りがみられることを側性化(lateralization)という。半球優位の存在は,いくつかの機能においてよく知られており,言語は左半球優位であるのに対して,顔・音楽などの非言語的認知・記憶や視空間認知は右半球優位であることが示されている。 →大脳核 →大脳皮質 →大脳髄質 →前頭葉 →側頭葉 →頭頂葉 →後頭葉 →大脳半球優位 ◆靱負正雄

心理学辞典 ページ 1428 での大脳半球     単語。