大細胞系/小細胞系 【ダイサイボウケイ/ショウサイボウケイ】🔗⭐🔉振
大細胞系/小細胞系 【ダイサイボウケイ/ショウサイボウケイ】
magno system / parvo system
リヴィングストンと
ヒューベル(Livingstone, M. S. & Hubel, D. H.1988)により体系づけられた視覚神経系の二つの下位系。大細胞系(マグノ系)は,タイプAの網膜
神経節細胞から出発して,
外側膝状体しつじようたいの大細胞層で中継され,
大脳皮質 V1野の4Cα層や4B層を経てV2野の太縞領域へ,さらにMT野という連結性をもつ。この系のニューロンの応答は,一般に,高い時間分解能や高いコントラスト感度,そして比較的低い空間分解能を示す。
色には弁別的応答を示さないが,運動や
両眼視差に選択性を示すので,
運動の知覚や
奥行き知覚に密接な関連があるとされる。もう一方は小細胞系(パーボ系)とよばれる経路で,タイプBの網膜神経節細胞から外側膝状体の小細胞層という経路をたどり,V1野でさらに二つの下位系に分かれる。その一つは,4Cβ層→ブロッブ間領域→V2野の帯間領域→V3野およびV4野という経路で,インターブロッブ系と名づけられている。他方は,4Cβ層→ブロッブ→V2野の細縞領域,さらにV4野に連結性をもち,ブロッブ系とよばれる。一般に小細胞系の
受容野は小さく,解像度が高い。インターブロッブ系のニューロンは,刺激の末端に弁別的応答を示すエンドストップ特性をもち,形状の詳細な分析を担う役割をもっていると考えられる。ブロッブ系のニューロンは波長選択性を示し,色知覚に関与しているとされる。
→視覚 →視覚生理学 →背側ストリーム/腹側ストリーム →ブロッブ細胞
→vid.文献
◆行場次朗









心理学辞典 ページ 1403 での【ダイサイボウケイ/ショウサイボウケイ】単語。