大気遠近法 【タイキエンキンホウ】
aerial perspective ; atmospheric perspective
奥行きの知覚に関する絵画的手がかりの一つ。観察者と事物との間に介在する水蒸気によって,遠景の事物の輪郭はぼやけ,全体に青味がかり,しかも
開口色的な見え方をする。画家はこのような見え方を画布に再現して,平面の上に奥行きを表現しようとした。このような絵画表現の手法を大気遠近法という。実際の生活においても,水蒸気の濃度に応じたこのような光の変化を手がかりにして,遠景の奥行きの知覚を得ているといわれる。
→奥行き知覚
◆東山篤規