創造的思考　　　　　【ソウゾウテキシコウ】 creative thinking 　思考が一定の目的に沿って新たなものを生み出していくこと。生産的思考とほぼ同義であるが，生み出されるものが新たな手段にとどまらずその所産（products）全体にまで言及するのが創造的思考である。拡散的思考，収束的思考のいずれの場合にも関与する。拡散的思考の段階では，連想やアナロジーによって関連する各種心的イメージが生産的記憶によって統合され，創造的想像を生み出す。収束的思考の段階に入るとそれらが問題とする領域の構文的構造の影響を受けながらも，既存の手段の援用にとどまらない新たな手段を導き，これまでにない新たなものを生み出す。それはまた，新たな価値をもったものとなる。創造的思考を高める方法として個人でできるKJ法や集団で行うブレーン・ストーミング法等がある。いずれの場合も，既存の構文的構造から一時自由に解き放たれて思いつく限りのアイディアを出していくことが創造性を高める端緒となる。 →拡散的思考　→収束的思考　→類推　→KJ法　→ブレーン・ストーミング ◆田中俊也