線遠近 【センエンキン】
linear perspective
奥行きの手がかりの一つ。奥行き方向に伸びた平行線は,絵画平面では収斂した直線として表される。距離が遠くなればなるほど,2線の間隔は狭く描かれ,無限の距離ではこの2線は消失点として1点で交わる。このように収斂した直線のことを線遠近とよび,その描画法を線遠近法という。重要なことは,これは絵画の手法にとどまらず,線路や道路のような日常的世界を観察する時にも
網膜にこのような収束線が投影され,我々はそれを手がかりにして奥行き感を得ていることである。
→奥行き知覚
◆東山篤規