神経成長因子 【シンケイセイチョウインシ】🔗⭐🔉振
神経成長因子 【シンケイセイチョウインシ】
nerve growth factor ; NGF
神経栄養因子の一つで,神経線維の成長を促進し,
神経細胞の生存維持と分化を高めるタンパク性の生理活性物質である。最初,雄マウスの顎下腺から精製された。
末梢神経系では交感神経や一部の知覚神経に作用し,分化促進と生存維持の働きをもつ。神経成長因子は神経終末から取り込まれ,逆行性軸索輸送によってニューロンの細胞体へ運ばれ,その部位で作用する。近年,
中枢神経系にも神経成長因子やその受容体が存在することが明らかになった。
海馬,
嗅球,
大脳皮質などで合成され,逆行性軸索輸送により,
中隔核,マイネルト基底核などのコリン作動性ニューロンの細胞体に作用し,その成長と生存維持の促進,あるいは損傷神経の修復に働いていると考えられている。
→神経細胞
◆池上司郎







心理学辞典 ページ 1137 での【神経成長因子 】単語。