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そこな・う【損なう・害う】ソコナフ🔗⭐🔉振
そこな・う【損なう・害う】ソコナフ
〔他五〕
①物をいためる。傷つける。完全なものを不完全にする。土佐日記「けふいくか、はつか、みそかとかぞふれば、およびも―・はれぬべし」。仮名草子、伊曾保「いばらの中へおつこうで、手足をかやうに―・ふ事、何の戯れぞや」。「器物を―・う」
②危害を加える。殺傷する。神代紀上「性―・ひ害やぶることを好みたまふ」。源氏物語須磨「高潮といふ物になむ、取りあへず人―・はるるとは聞けど」
③物事を悪い状態にする。害する。源氏物語柏木「久しう煩ひ給ふ程よりは、殊にいたうも―・はれ給はざりけり」。源氏物語常夏「額のいと近やかなると、声のあはつけさとに―・はれたるなめり」。日葡辞書「イロヲソコナウ」「キゲンヲソコナウ」。「友好関係を―・う」
④(他の動詞の連用形に付いて)
㋐…することに失敗する。間違えて…する。天草本平家物語「三井寺には長僉議をして、夜を明かいて夜討ちをし―・うて」。「文字を書き―・う」「球を受け―・う」
㋑機会を逸する。「昼食を食べ―・う」
明鏡国語辞典の検索結果 (1)
そこな・う【損なう】ソコナフ🔗⭐🔉振
そこな・う【損なう】ソコナフ
〘動五〙
㈠ 〘他〙
❶ 〔やや古風な言い方で〕傷つけてだめにする。損傷する。損ずる。
「過って器物を━」
「タバコの火で衣服を━」
❷ 健康や気分を悪くする。害する。損ねる。
「過労で健康を━」
「暴飲暴食して胃腸を━」
「不用意な発言で感情を━」
❸ 本来的に備わった美質や機能などを傷つけてだめにする。損ねる。
「ビルが街の美観を━」
「偽りの言葉が二人の信頼関係を━」
「度重なる失政で首相の威厳が著しく━・われる」
「両者の立場を━ことなく事態を収拾する」
◆表記「健康[気分]を━」など、「害する」で置き換えられる場合は「▽害なう」とも。
㈡ 《動詞の連用形に付いて複合動詞を作る》
❶ …することに失敗する。また、間違えて…する。…損ねる。
「取り━・打ち━」
「字を書き━」
「人を見━・っては困る」
❷ …する機会をのがす。…損ねる。
「食べ━」
「映画を見━」
「交差点を曲がり━」
「お礼を言い━」
❸ …するはずのところをしないでしまう。また、危うく…しそうになる。…損ねる。
「死に━」
「おぼれ━・ったときの恐ろしさといったらなかった」
関連語
大分類‖違う‖ちがう
中分類‖間違い‖まちがい
新明解国語辞典の検索結果 (1)
そこなう【損なう】【損う】ソコナフ*🔗⭐🔉振
そこなう【損なう】【損う】ソコナフ*
[一][3]:[3](他五)
〈なにヲ―〉
(一)機能が(完全に)失われた状態にする。
「一物も―〔=こわす〕こと無く/一兵も損なわずに〔= 損傷させないで〕」
(二)本来持っていた正常な状態を失う。
「機嫌を―/健康を―/純真な性格が損なわれる/△意欲(イメージ・信頼関係・品位)を―〔=…が、極端に言えばゼロに近い状態になる〕」
[二]〔接尾語的に〕
(一)…する△事に失敗する(機会を失う)。
「やり―/聞き―」
(二)もう少しで△危ない(ひどい)目にあいそうになる。
「死に―/おぼれ―」
[表記][一] (二)は、「《傷う」とも書く。
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