広辞苑の検索結果 (19)
しゅん【旬】🔗⭐🔉振
しゅん【旬】
①(旬政・旬儀・旬宴の略)古代、朝廷で行われた年中行事の一つ。毎月、1旬10日毎の初日である1日・11日・21日および16日に天皇が紫宸殿に出御、臣下に酒宴を賜い、政を聞く儀式。平安中期以降、4月と10月の朔日にだけ行われ、それぞれ孟夏の旬、孟冬の旬と称し、併せて二孟の旬という。孟夏の旬には扇、孟冬の旬には氷魚ひおを下賜。また天皇の出御のない時は、平座ひらざと称する略儀を宜陽殿で行なった。ほかに臨時の旬として、11月1日が冬至に当たる年の朔旦冬至さくたんとうじの旬、内裏新造後に行われる新所の旬、新帝即位後に行われる万機の旬などがある。
②魚介・野菜・果物などがよくとれて味の最もよい時。「―の魚」
③転じて、物事を行うに適した時期。日本永代蔵6「小判は売り―か、と相場聞くなど」
→じゅん(旬)
しゅん‐えん【旬宴】🔗⭐🔉振
しゅん‐えん【旬宴】
旬しゅん1に行われた祝宴。
じゅん‐かん【旬刊】🔗⭐🔉振
じゅん‐かん【旬刊】
10日ごとに発行すること。また、その新聞・雑誌。
じゅん‐かん【旬間】🔗⭐🔉振
じゅん‐かん【旬間】
10日間。「児童福祉―」
じゅん‐げつ【旬月】🔗⭐🔉振
じゅん‐げつ【旬月】
①10日間、または1カ月。転じてわずかの月日。
②10カ月。
しゅん‐さい【旬祭】🔗⭐🔉振
しゅん‐さい【旬祭】
1月1日の歳旦祭を除く毎月1日・11日・21日に宮中三殿で行われる祭祀。1日には天皇が三殿を拝礼し、他は侍従が代拝して掌典長以下が奉仕する。
じゅん‐さく【旬朔】🔗⭐🔉振
じゅん‐さく【旬朔】
①10日と朔日。
②10日間。
じゅん‐し【旬試】🔗⭐🔉振
じゅん‐し【旬試】
⇒しゅんのし(旬の試)
じゅん‐じつ【旬日】🔗⭐🔉振
じゅん‐じつ【旬日】
10日間。10日ほど。「―を経ずして」
しゅん‐せい【旬政】🔗⭐🔉振
しゅん‐せい【旬政】
旬しゅん1に行われた、天皇が政をきく儀式。
じゅん‐ねん【旬年】🔗⭐🔉振
じゅん‐ねん【旬年】
10年。
しゅん‐の‐し【旬の試】🔗⭐🔉振
しゅん‐の‐し【旬の試】
律令制の大学で、10日ごとに学生に課した試験。旬試。帖試じょうし。
しゅん‐の‐まり【旬の鞠】🔗⭐🔉振
しゅん‐の‐まり【旬の鞠】
鎌倉時代、公家・武家などの蹴鞠の堪能者に、月の上旬・中旬・下旬に1回ずつその技を演じさせた行事。旬の御鞠。
しゅん‐はずれ【旬外れ】‥ハヅレ🔗⭐🔉振
しゅん‐はずれ【旬外れ】‥ハヅレ
好適の時期でないこと。季節はずれ。
じゅん‐ぽう【旬報】🔗⭐🔉振
じゅん‐ぽう【旬報】
10日ごとに出す報告または雑誌などの刊行物。
じゅん‐よ【旬余】🔗⭐🔉振
じゅん‐よ【旬余】
10日あまり。
[漢]旬🔗⭐🔉振
旬 字形
筆順
〔勹部4画/6画/常用/2960・3D5C〕
〔音〕ジュン(呉) シュン(漢)
[意味]
[一]ジュン
①十日(間)。「旬刊・旬日・初旬・中旬」
②十年。「齢七旬に余る」▶地上の一年は天上の一日に当たると考えられたことから。
[二]シュン
①魚貝・野菜・果物などの、食べごろで出盛りの時期。「旬の魚」「今が旬だ」
②毎月(後には四月と十月)の一日に天皇が政を聞き宴を賜う朝儀。「二孟にもう(=孟夏と孟冬)の旬」「旬宴・旬政」
▷②はそもそもは十日ごとに行われたからいい、①の用法は②にもとづく。
[解字]
もと、日部2画。形声。「日」+音符「勹」しゅん(=めぐる)。十干で日を数え、それがひとめぐりする日数、の意。
[下ツキ
一旬・下旬・上旬・初旬・中旬・波旬・由旬


大辞林の検索結果 (17)
しゅん【旬】🔗⭐🔉振
しゅん [1][0] 【旬】
(1)魚介類・野菜などの,味のよい食べ頃の時期。出盛りの時期。「―の野菜」
(2)物事を行うのに最適の時期。
(3)朝廷の年中行事の一。天皇が臣下から政務を聞き,祝宴を催したこと。古くは毎月一日・一一日・一六日・二一日に,平安中期以後は四月一日と一〇月一日を例とし,それぞれ孟夏の旬・孟冬の旬といい,扇・氷魚(ヒオ)を賜った。旬儀。旬政。
じゅん【旬】🔗⭐🔉振
じゅん [1] 【旬】
(1)一〇日。特に一か月を三分したときの,それぞれの一〇日間。「上―・中―・下―」「入道相国失せ給ひて後,わづかに五―をだにも過ぎざるに/平家 6」
(2)10年を一期とするときの称。「五―の齢(ヨワイ)の流車,坂に下る/海道記」
じゅん-かん【旬刊】🔗⭐🔉振
じゅん-かん [0] 【旬刊】
一〇日ごとに発行されること。またその出版物。
じゅん-かん【旬間】🔗⭐🔉振
じゅん-かん [0] 【旬間】
(行事などの行われる)一〇日間。「交通安全―」
しゅん-ぎ【旬儀】🔗⭐🔉振
しゅん-ぎ [1] 【旬儀】
「旬{(3)}」に同じ。旬の儀。
じゅん-げつ【旬月】🔗⭐🔉振
じゅん-げつ [1][0] 【旬月】
(1)一〇日,あるいは一か月。転じて,わずかの日数。
(2)一〇か月。
しゅん-さい【旬祭】🔗⭐🔉振
しゅん-さい [0] 【旬祭】
毎月一日・一一日・二一日の三回に賢所(カシコドコロ)・神殿・皇霊殿で行われる宮中の祭典。
じゅん-さく【旬朔】🔗⭐🔉振
じゅん-さく [0] 【旬朔】
一〇日とついたち。また,一〇日間。
じゅん-し【旬試】🔗⭐🔉振
じゅん-し [1] 【旬試】
⇒旬(ジユン)の試(シ)
じゅん-じつ【旬日】🔗⭐🔉振
じゅん-じつ [0] 【旬日】
一〇日。一〇日間。また,わずかな日数。「―にして完成した」
しゅん-せい【旬政】🔗⭐🔉振
しゅん-せい [0] 【旬政】
旬(シユン){(3)}の際に行われた,天皇が政務を聞く儀式。
じゅん-の-し【旬の試】🔗⭐🔉振
じゅん-の-し 【旬の試】
律令制で,大学・国学の学生に一〇日ごとに課せられた経書に関しての試験。旬試。帖試。
じゅん-ぽう【旬報】🔗⭐🔉振
じゅん-ぽう [0][1] 【旬報】
(1)一〇日ごとに出る新聞や雑誌。
(2)一〇日ごとに出す報告。
じゅん-よ【旬余】🔗⭐🔉振
じゅん-よ [1] 【旬余】
一〇日あまり。
しゅん【旬(である,ない)】(和英)🔗⭐🔉振
しゅん【旬(である,ない)】
(be in,be out of) season.→英和
じゅんかん【旬刊の】(和英)🔗⭐🔉振
じゅんかん【旬刊の】
published every ten days.
じゅんぽう【旬報】(和英)🔗⭐🔉振
じゅんぽう【旬報】
a ten-day report[magazine,newspaper].
日本大百科の検索結果 (1)
しゅん🔗⭐🔉振
しゅん
(しゅん)
【漢】旬
魚貝類、野菜類、キノコ類、海藻などの味が最高潮で、数量も多く出回るときのものを「しゅん」という。しゅんは、夏のアユ、冬のマグロというように、ものによってそれぞれの時期がある。カツオのような回遊魚は鹿児島では1月、伊豆・相模{さがみ}では初夏のころとなる。キノコ類は秋にしゅんのものが多い。海のカキは冬にしゅんとなるものが大半であるが、北陸方面の海には種類の違うものがあって、夏ガキを賞味できる。 <多田鉄之助>
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