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しか‐ず【如かず・若かず】🔗🔉

しか‐ず如かず・若かず】 (動詞シクに打消の助動詞ズの付いたもの)及ばない。劣る。「百聞は一見に―」

し・く【如く・若く・及く】🔗🔉

し・く如く・若く・及く】 〔自五〕 距離を隔てたものの後を追って対等に並ぶ意。 ①(同じ位置に)追いつく。到りつく。古事記「山城にい―・け鳥山い―・けい―・けわが愛し妻にい―・きあはむかも」。万葉集2「後れゐて恋ひつつあらずは追ひ―・かむ道のくまみにしめ結へわが夫」 ②及ぶ。肩をならべる。匹敵する。万葉集9「今日の日にいかにか―・かむ筑波嶺に昔の人の来けむその日も」。「子を見ること親に―・かず」「酒に―・くものはない」 ⇒如くは無し

じゃく【若】🔗🔉

じゃく】 若狭国わかさのくにの略。→にゃく(若)

じゃっ‐かん【若干】ジヤク‥🔗🔉

じゃっ‐かん若干ジヤク‥ ①それほど多くはない、不定の数量。いくらか。そこばく。「―の目減り」「採用―名」 ②(副詞的に)多少。いささか。「―優れている」

じゃっ‐きゅう【若朽】ジヤクキウ🔗🔉

じゃっ‐きゅう若朽ジヤクキウ (老朽に対する造語)若くて働き盛りなのに役に立たないこと。また、その人。

じゃっ‐きょ【若許】ジヤク‥🔗🔉

じゃっ‐きょ若許ジヤク‥ いくらか。若干じゃっかん

じゃっ‐けい【若契】ジヤク‥🔗🔉

じゃっ‐けい若契ジヤク‥ 若道じゃくどうの契り。男色の関係を結ぶこと。傾城禁短気「―浅からずして」

そくば‐く【若干】🔗🔉

そくば‐く若干】 〔名・副〕 (→)「そこばく」に同じ。歎異抄「されば―の業をもちける身にてありけるを」

そこ‐ば【若干】🔗🔉

そこ‐ば若干】 〔副〕 (→)「そこらく」に同じ。万葉集17「神からや―たふとき」

そこば‐く【若干】🔗🔉

そこば‐く若干】 〔名・副〕 ①いくらか。いくつか。伊勢物語「―のささげものを木の枝につけて」 ②たくさん。かなりの数量。太平記3「討たるる者その数―なり」

にゃく【若】🔗🔉

にゃく】 (呉音) ①年のわかいこと。幸若舞曲、信田「御年も未だ―に御座有る」↔老ろう。 ②若一王子の略。梁塵秘抄「―や子守は頭をなでたまひ」 →じゃく(若)

にゃくいち‐おうじ【若一王子】‥ワウ‥🔗🔉

にゃくいち‐おうじ若一王子‥ワウ‥ 若宮一王子の略。和歌山県熊野神社の摂社の諸王子中、第1位のもの。天照大神であるともいう。

にゃくおうじ‐じんじゃ【若王子神社】‥ワウ‥🔗🔉

にゃくおうじ‐じんじゃ若王子神社‥ワウ‥ (若王子はニャコウジとも)京都市左京区にある神社。後白河天皇が京都に熊野三所権現を勧請かんじょうした際、那智なちの分社として建立した。祭神は天照大神・伊弉諾尊いざなぎのみことほか。 若王子神社 撮影:的場 啓

にゃ‐け【若気】🔗🔉

にゃ‐け若気】 ①若衆。かげま。 ②男子の色めいた姿をしたさま。にやけ。「―男」 ③肛門。宗長手記「―のあたりはただ菊の花」

もころ【如・若】🔗🔉

もころ如・若】 同じような状態。如ごと。万葉集14「沖に住も小鴨おかもの―やさかどり息づく妹いもを」 ⇒もころ‐お【如己男】

もし【若し】🔗🔉

もし若し】 〔副〕 ①(「ば」「なら」「たら」と呼応する)確かめてない事、まだはっきりとは分かっていない事、事実に反する事、または論理的前提を述べて、後に述べる事の条件とする意を表す語。万葉集19「君が行き―久にあらば梅柳たれと共にか我がかづらかむ」。「私に―翼があれば、すぐにも飛んで行く」「―積が零なら因数の少なくとも一つは零だ」 ②(疑問の表現を伴う)あるいは。ひょっとすると。土佐日記「この吸ふ人々の口を、押鮎、―思ふやうあらむや」→もしや

もし‐か【若しか】🔗🔉

もし‐か若しか】 〔副〕 疑いを含む推定を示す語。ひょっとすると。もしや。「―したら百点だ」「―すると留守かもしれない」 ⇒もしか‐あんにゃ【若しか兄】

もしか‐あんにゃ【若しか兄】🔗🔉

もしか‐あんにゃ若しか兄】 (新潟県で)次男。→用心子ようじんこ ⇒もし‐か【若しか】

もしく‐は【若しくは】🔗🔉

もしく‐は若しくは】 (「もしくば」とも) [一]〔副〕 もしかしたら。ひょっとして。大般涅槃経平安後期点「出息と入息と或モシクハ能く是れ我なりと」 [二]〔接続〕 または。あるいは。もしは。どちらか一つを選択する場合を表す。「新幹線―飛行機で行く」「AまたはB―C」 ▷法令上は、「または」より下位の結合に使う。

もし‐それ【若し夫れ】🔗🔉

もし‐それ若し夫れ】 〔接続〕 言い出したり改めて説き起こしたりする時に用いる語。漢文訓読・訓読調に多い。

もし‐の‐こと【若しの事】🔗🔉

もし‐の‐こと若しの事】 もしものこと。万一のこと。

もし‐は【若しは】🔗🔉

もし‐は若しは】 〔接続〕 または。あるいは。源氏物語「御乳人だつ人―親の御方につけつつ伝はりたる物の」

もし‐も【若しも】🔗🔉

もし‐も若しも】 〔副〕 「もし」を強めていう語。もしまた。「―嘘だったら許さない」 ⇒もしも‐の‐こと【若しもの事】

もしも‐の‐こと【若しもの事】🔗🔉

もしも‐の‐こと若しもの事】 おもいがけないこと。万一の事。もしのこと。「―に備える」 ⇒もし‐も【若しも】

もし‐や【若しや】🔗🔉

もし‐や若しや】 〔副〕 もしか。ひょっとすると。「―あなたは田中さんではありませんか」「―帰れなくなるのではないか」

わか【若・稚】🔗🔉

わか若・稚】 ①幼稚なこと。年わかいこと。また、そのもの。「―武者」「―鮎」「―旦那」 ②幼児。おさなご。特に、身分の高い家の男児をいう。若君。曾我物語3「三歳の―を失はれ」 ③延年舞で若音わかねの役を勤める稚児を指すという。

わか‐あゆ【若鮎】🔗🔉

わか‐あゆ若鮎】 春に川をさかのぼる、若い元気のいい鮎。小さい鮎。わかゆ。〈[季]春〉

わか・い【若い・稚い】🔗🔉

わか・い若い・稚い】 〔形〕[文]わか・し(ク) ①生まれてから年月を経ることが少ない。幼い。万葉集5「―・ければ道ゆき知らじ」。源氏物語野分「風の音をも、いまは、かへりて―・き子のやうに怖ぢ給ふめれば」 ②草木などが生い出てから、まだ久しくない。万葉集4「梅の花いまだ咲かなくいと―・みかも」。「―・い菜」 ③見えはじめてから多くの時を経ない。散木奇歌集「ほととぎす月―・しとや奥山のこぬれ隠れに声ならすらむ」 ④子供っぽい。あどけない。栄華物語初花「殿、若君いだき奉らせ給ひて率て奉らせ給ふ。御声いと―・し」 ⑤未熟である。幼稚である。つたない。源氏物語若菜上「御手げにいと―・くをさなげなり」。「芸が―・い」 ⑥元気あふれる年ごろだ。青年期である。伊勢物語「昔いと―・き男、いと―・き女をあひ言へりけり」。「―・いうちが花」 ⑦活気にあふれている。血気盛んである。源氏物語野分「老いもていきて又―・うなること、世にあるまじきことなれど」。「気の―・い人」 ⑧年齢が下である。「彼より三つ―・い」 ⑨数が小さい。「―・い番号」 ⇒若い時の苦労は買ってもせよ ⇒若い時は二度ない

わかい‐しゅ【若い衆】🔗🔉

わかい‐しゅ若い衆】 ①年の若い男。若者。あんちゃん。 ②町内または村内の祭礼などの世話をする若者。 ③商家などで、小僧の上に位する年長の使用人。手代。 ④歌舞伎で立役中の最下級の役者。「―大勢」 ⇒わかいしゅ‐がしら【若い衆頭】

わかいしゅ‐がしら【若い衆頭】🔗🔉

わかいしゅ‐がしら若い衆頭】 1町内または1村内の若い衆の頭分。若い者頭。 ⇒わかい‐しゅ【若い衆】

わかい‐つばめ【若い燕】🔗🔉

わかい‐つばめ若い燕】 年上の女の愛人である若い男。

○若い時の苦労は買ってもせよわかいときのくろうはかってもせよ🔗🔉

○若い時の苦労は買ってもせよわかいときのくろうはかってもせよ 若い時に苦労すればその体験が後で役立つから、自分から積極的に受け入れろということ。 ⇒わか・い【若い・稚い】

○若い時は二度ないわかいときはにどない🔗🔉

○若い時は二度ないわかいときはにどない 若い時は一回限りだから、思う通りやるのがよいということ。 ⇒わか・い【若い・稚い】

わかい‐もの【若い者】🔗🔉

わかい‐もの若い者】 ①わかもの。少年。 ②(→)「若い衆しゅ」2に同じ。 ③商家・遊郭または芝居茶屋などに使われている壮年の男。誹風柳多留4「―片手握つて飲んで居る」 ⇒わかいもの‐がしら【若い者頭】

わかいもの‐がしら【若い者頭】🔗🔉

わかいもの‐がしら若い者頭(→)「若い衆頭」に同じ。 ⇒わかい‐もの【若い者】

わか‐いんきょ【若隠居】🔗🔉

わか‐いんきょ若隠居】 老年でないのに家業を弟や子供などに譲って隠居すること。また、その人。

わか‐えびす【若夷・若戎】🔗🔉

わか‐えびす若夷・若戎】 江戸時代、京坂地方で元日の朝早く売って歩いた、夷神の像を刷った御札。門戸に貼ったり歳徳神としとくじんに供えたりして福を祈った。京都では鞍馬の毘沙門天の御札をも売る。〈[季]新年〉。醒睡笑「―を迎へんと思ひ」

わか‐おくさん【若奥さん】🔗🔉

わか‐おくさん若奥さん】 ①年の若い奥さん。 ②家の主人の母親を「奥さん」と呼ぶとき、主人の妻を呼ぶ称。また、主人の長子の妻を言う称。

わか‐おもと【若御許】🔗🔉

わか‐おもと若御許】 年若い女房。栄華物語本雫「―達のもの笑ひし給ふ、恥かし」

わかかえ【若かへ】ワカカヘ🔗🔉

わかかえ若かへワカカヘ (ワカ(若)キウヘ(上)の転か)年の若い頃。万葉集16「身の―にさ寝し児らはも」

わか‐かえるで【若鶏冠木】‥カヘルデ🔗🔉

わか‐かえるで若鶏冠木‥カヘルデ (→)「わかかえで」に同じ。万葉集14「子持山―のもみつまで」

わか‐ぎ【若気】🔗🔉

わか‐ぎ若気(→)「わかげ」に同じ。

わかきウェルテルのなやみ【若きウェルテルの悩み】🔗🔉

わかきウェルテルのなやみ若きウェルテルの悩み】 (Die Leiden des jungen Werthers ドイツ)ゲーテの書簡体恋愛小説。1774年刊。主人公ウェルテルは友人の婚約者ロッテに恋をし、最後には自殺する。

わかき・ぶ【若きぶ】🔗🔉

わかき・ぶ若きぶ】 〔自上二〕 若いさまである。年若く見える。家長日記「―・びたるさまを」

わか‐ぎみ【若君】🔗🔉

わか‐ぎみ若君】 ①幼い主君。幼君。 ②貴人の若い男女の敬称。源氏物語空蝉「―はいづくにおはしますならむ」

わかくえ【若くへ】ワカクヘ🔗🔉

わかくえ若くへワカクヘ (ワカ(若)キウヘ(上)の転か)(→)「わかかえ」に同じ。古事記「―にゐ寝てましもの」

わかくるす‐ばら【若栗栖原】🔗🔉

わかくるす‐ばら若栗栖原】 若い栗の木の生えている原。古事記「引田ひけたの―」

わか‐げ【若気】🔗🔉

わか‐げ若気】 年若い頃のはやり気、また無分別。年少の血気。わかぎ。狂言、文蔵「―の至るところにや」 ⇒わかげ‐の‐あやまち【若気の過ち】 ⇒わかげ‐の‐いたり【若気の至り】

わかげ‐の‐あやまち【若気の過ち】🔗🔉

わかげ‐の‐あやまち若気の過ち】 年若であるため、血気にはやって思慮分別を欠くこと。また、それによって起こす過失。若気の至り。若気の無分別。 ⇒わか‐げ【若気】

わかげ‐の‐いたり【若気の至り】🔗🔉

わかげ‐の‐いたり若気の至り】 若さの余り、血気にはやって思慮分別を失うこと。 ⇒わか‐げ【若気】

わか‐ご【若御】🔗🔉

わか‐ご若御(→)「わかぎみ」に同じ。太平記26「御幼稚の―に天下を保たせまゐらせんと」

わか‐ごけ【若後家】🔗🔉

わか‐ごけ若後家】 若くて夫を失った女。若い未亡人。

わか‐ごま【若菰】🔗🔉

わか‐ごま若菰(→)「わかごも」に同じ。

わか‐ごま【若駒】🔗🔉

わか‐ごま若駒】 若く、勢いのある馬。〈[季]春〉。神楽歌、明星「―率て来

わか‐ごも【若菰】🔗🔉

わか‐ごも若菰】 若くてなよやかに美しい菰。芽を出して間もない菰。〈[季]春〉。古今和歌集「山城の淀の―」 ⇒わかごも‐を【若菰を】

わかごも‐を【若菰を】🔗🔉

わかごも‐を若菰を】 〔枕〕 「かり」にかかる。万葉集3「―猟路かりじの小野に」 ⇒わか‐ごも【若菰】

わか‐さ【若さ】🔗🔉

わか‐さ若さ】 わかいこと。また、その程度。

わかさ‐かいどう【若狭街道】‥ダウ🔗🔉

わかさ‐かいどう若狭街道‥ダウ 京都から八瀬やせ・大原を経、途中越とちゅうごえ・朽木谷くつきだにを通って小浜おばまに至る道。古くからの要路で、若狭の鯖さばが京へ運ばれたので鯖の道とも呼ばれる。 若狭街道 撮影:的場 啓 ⇒わかさ【若狭】

わかさ‐ぬり【若狭塗】🔗🔉

わかさ‐ぬり若狭塗】 福井県小浜地方から産する漆器。また、その変り塗の技法。卵殻の粉末や籾殻などで模様を作り、様々な彩漆を塗って乾燥後に金銀箔を貼り、さらに透漆を塗って研ぎ出す。慶長(1596〜1615)頃に始まり、万治(1658〜1661)年間に大成。 ⇒わかさ【若狭】

わかさひこ‐じんじゃ【若狭彦神社】🔗🔉

わかさひこ‐じんじゃ若狭彦神社】 福井県小浜おばま市にある元国幣中社。上社は同市竜前にあり若狭彦神(彦火火出見尊ひこほほでみのみこと)を、下社は同市遠敷おにゅうにあり若狭比咩神(豊玉姫)を祭神とする。若狭国一の宮。遠敷大明神。

わかさ‐わん【若狭湾】🔗🔉

わかさ‐わん若狭湾】 福井県南西部から京都府北部にわたる日本海の大陥没湾。リアス海岸で湾岸の出入の変化に富み、国定公園に指定され、また良港がある。 若狭湾(1) 撮影:的場 啓 若狭湾(2) 撮影:佐藤 尚 ⇒わかさ【若狭】

わか・し【若し・稚し】🔗🔉

わか・し若し・稚し】 〔形ク〕 ⇒わかい

わかしお‐いわい【若潮祝・若塩祝】‥シホイハヒ🔗🔉

わかしお‐いわい若潮祝・若塩祝‥シホイハヒ 熊本地方の物乞いの一種。正月に盆にのせた塩を持って家々を訪れたもの。 ⇒わか‐しお【若潮】

わか‐づの【若角】🔗🔉

わか‐づの若角】 生えかわって間のない角。特に、鹿のそれをいう。倭名類聚鈔18「鹿茸、和名、鹿乃和加豆乃」

わか‐づま【若妻】🔗🔉

わか‐づま若妻】 年わかい妻。

わかと‐おおはし【若戸大橋】‥オホ‥🔗🔉

わかと‐おおはし若戸大橋‥オホ‥ 福岡県北部、北九州市若松・戸畑間の洞海湾入口にかかる大吊橋。1962年完成。吊橋部分の長さは680メートル、高さは中央で満潮面から42メートル。

わか‐どり【若鳥・若鶏】🔗🔉

わか‐どり若鳥・若鶏】 まだ、成長しきっていない若い鳥。特に、生後3カ月から5カ月で産卵前の鶏。

わか‐な【若菜】🔗🔉

わか‐な若菜】 ①春の初めに生えた食用の菜。万葉集11「川上に洗ふ―の流れ来て」。「―を摘む」 ②古代、宮中で、正月の初の子の日に、内蔵寮・内膳司からその年の7種の新菜を羹あつものとして奉ったもの。万病を除くといわれ、後に7日の行事となった。ななくさ。〈[季]新年〉。土佐日記「七日になりぬ。…―ぞ今日をば知らせたる」 ③地歌・箏曲の一つ。京風手事物。松浦検校作曲。八重崎検校箏手付。 ⇒わかな‐つみ【若菜摘み】 ⇒わかな‐びょう【若菜病】 ⇒わかな‐むかえ【若菜迎え】

わかな【若菜】(作品名他)🔗🔉

わかな若菜】 ①源氏物語の巻名。上・下に分かれる。女三宮の光源氏への降嫁、女三宮と柏木との事件を中心に書く。 ②狂言。大名が同朋どうぼうを供に野遊びに行き、若菜摘みの女たちに出会って酒を汲みかわす。

わか‐なご【若魚子】🔗🔉

わか‐なご若魚子】 鰤ぶりの若魚の称。物類称呼「鰤、この魚の小なる物を江戸にて―と云」

わか‐なつ【若夏】🔗🔉

わか‐なつ若夏】 (沖縄地方で)4〜5月の季節。おもろさうし「鳴響むせだか子が―が立てば」

わかな‐むかえ【若菜迎え】‥ムカヘ🔗🔉

わかな‐むかえ若菜迎え‥ムカヘ 七草粥に入れる菜類を取って来ること。正月5日か6日に行う。 ⇒わか‐な【若菜】

わか‐ね【若音】🔗🔉

わか‐ね若音】 ①わかい声。成熟しきらない、たどたどしい声。拾遺和歌集愚草「呉竹にまだふし馴れぬ―鳴くなり」 ②延年えんねんの一種目で、稚児が高音で謡うもの。また、その役。

わか‐ね【若根】🔗🔉

わか‐ね若根】 若い根。新たに生え伸びた根。

わか・ぶ【若ぶ】🔗🔉

わか・ぶ若ぶ】 〔自上二〕 若々しい様子である。若々しく見える。源氏物語夕顔「ひたぶるに―・びたるものから」

わか‐みや【若宮】🔗🔉

わか‐みや若宮】 ①幼少の皇子。源氏物語桐壺「―の御恋しさのみ思ほし出でつつ」 ②皇族の子。宇津保物語蔵開上「春宮の―の御迎湯に」↔大宮。 ③将軍の子の僭称。 ④本宮の祭神の子をその境内に祀まつった神社。古今著聞集1「―俄にかんなぎに御託宣ありて」 ⑤本宮を他の地に新たに勧請かんじょうして祀った神社。新宮。東鑑1「潜に石清水を勧請して瑞籬を当国由比の郷に建つ。今之を下―と号す」

わか‐みんずり【若みんずり】🔗🔉

わか‐みんずり若みんずり】 (ワカミンヅリの仮名遣も行われた)若くてみずみずしいさま。浄瑠璃、山崎与次兵衛寿の門松「―の井筒屋とわきてにぎにぎ賑へり」

わか‐むき【若向き】🔗🔉

わか‐むき若向き】 若者に似合うこと。若者に適していること。

わか‐むけ【若向け】🔗🔉

わか‐むけ若向け】 若い世代を対象にすること。若者向け。「―のシャツ」

わか‐め【若芽】🔗🔉

わか‐め若芽】 生え出て間のない芽。「―が萌え出る」

わか‐やか【若やか】🔗🔉

わか‐やか若やか】 ①若々しいさま。源氏物語須磨「―に気色あるさぶらひの人なりけり」。「―な声」「―な女性」 ②若く世間馴れしないさま。ういういしいさま。源氏物語空蝉「この人の何心なく―なるけはひもあはれなれば」

わか‐やが・す【若やがす】🔗🔉

わか‐やが・す若やがす】 〔他四〕 若々しく元気に見えるようにする。特に、酒席などを賑やかにする。十二段草子「酒―・せんとぞ興じける」

わか‐やかた【若屋形】🔗🔉

わか‐やかた若屋形】 貴人の世嗣の敬称。

わかやぎ‐だ・つ【若やぎ立つ】🔗🔉

わかやぎ‐だ・つ若やぎ立つ】 〔自四〕 若く見えるようによそおう。若やぐように見せかける。枕草子35「佐理すけまさの宰相なども、みな―・ちて」

わか‐や・ぐ【若やぐ】🔗🔉

わか‐や・ぐ若やぐ】 〔自五〕 ①若々しく見える。若返る。源氏物語紅葉賀「好ましう―・ぎてもてなしたるうはべこそさてもありけれ」 ②酒席などが賑やかになる。

わか‐や・る【若やる】🔗🔉

わか‐や・る若やる】 〔自四〕 若々しく、やわらかである。古事記「沫雪あわゆきの―・る胸を」

わか‐ゆ【若鮎】🔗🔉

わか‐ゆ若鮎】 ワカアユの約。万葉集5「―釣る松浦まつらの川の川波の」

わか・ゆ【若ゆ】🔗🔉

わか・ゆ若ゆ】 〔自下二〕 若くなる。若がえる。古今和歌集「君が八千代を―・えつつみむ」

わか‐らか【若らか】🔗🔉

わか‐らか若らか(→)「わかやか」に同じ。大鏡道長「―に愛敬あいぎょうづき」

わかわか‐し・い【若若しい】🔗🔉

わかわか‐し・い若若しい】 〔形〕[文]わかわか・し(シク) ①たいそう若く見える。いかにも若い。元気一杯である。源氏物語「かく心よりほかに―・しき物思ひをして」。「―・い声」 ②ひどく未熟である。たいそう子供じみている。おとなげない。源氏物語夕顔「あな―・しとうち笑ひ給ひて」

[漢]若🔗🔉

 字形  筆順 〔艹部5画/8画/教育/2867・3C63〕 〔音〕ジャク(漢) ニャク・ニャ(呉) 〔訓〕わかい・しくは・もし・ごとし・しく・なんじ [意味] ①(年が)わかい。未熟。「若輩・老若ろうにゃく男女」▶日本での用法。 ②他の語の下につき、その状態であることを示す語。「自若・瞠若どうじゃく」 ③仮定の助字。もし。「学若不成死不還=学もし成らずんば死すとも還かえらず」 ④もしくは。あるいは。「若子若弟=もしくは子、もしくは弟」〔春秋左氏伝〕「若干じゃっかん・若箇じゃっこ」 ⑤ごとし。…のようだ。「傍若無人ぼうじゃくぶじん=傍かたわらに人無きがごとし」 ⑥比較するに足る。しく。及ぶ。「衣莫若新、人莫若故=衣は新しきに若くは莫く、人は故ふるきに若くは莫し」〔晏子〕 ⑦なんじ。同輩または目下に用いる二人称代名詞。「若曹(=なんじがそう)」「虞(=虞美人)や虞や若なんじを奈何いかんせん」〔史記〕 ⑧男色の相手。「若道にゃくどう」 ⑨「若狭わかさ国」の略。「若州」 ▷サンスクリットの音訳字としては「ニャ」とよむ。「般若」 [解字] 解字しなやかな髪をふりみだし、柔かい曲線を描いてひざまずく女性の姿の象形文字。しなやか、やわらかい意。日本で、「弱」に通じ用い、わかい意とする。 [難読] 若何いかん・若狭わかさ・若布わかめ・若人わこうど

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