しか‐ず【如かず・若かず】🔗⭐🔉振
しか‐ず【如かず・若かず】
(動詞シクに打消の助動詞ズの付いたもの)及ばない。劣る。「百聞は一見に―」
し・く【如く・若く・及く】🔗⭐🔉振
し・く【如く・若く・及く】
〔自五〕
距離を隔てたものの後を追って対等に並ぶ意。
①(同じ位置に)追いつく。到りつく。古事記下「山城にい―・け鳥山い―・けい―・けわが愛はし妻にい―・きあはむかも」。万葉集2「後れゐて恋ひつつあらずは追ひ―・かむ道のくまみにしめ結へわが夫せ」
②及ぶ。肩をならべる。匹敵する。万葉集9「今日の日にいかにか―・かむ筑波嶺に昔の人の来けむその日も」。「子を見ること親に―・かず」「酒に―・くものはない」
⇒如くは無し
じゃくちゅう【若冲・若沖】🔗⭐🔉振
じゃくちゅう【若冲・若沖】
①⇒いとうじゃくちゅう(伊藤若冲)。
②⇒かいほくじゃくちゅう(海北若沖)
じゃっ‐かん【若干】ジヤク‥🔗⭐🔉振
じゃっ‐かん【若干】ジヤク‥
①それほど多くはない、不定の数量。いくらか。そこばく。「―の目減り」「採用―名」
②(副詞的に)多少。いささか。「―優れている」
じゃっ‐きゅう【若朽】ジヤクキウ🔗⭐🔉振
じゃっ‐きゅう【若朽】ジヤクキウ
(老朽に対する造語)若くて働き盛りなのに役に立たないこと。また、その人。
じゃっ‐きょ【若許】ジヤク‥🔗⭐🔉振
じゃっ‐きょ【若許】ジヤク‥
いくらか。若干じゃっかん。
じゃっ‐けい【若契】ジヤク‥🔗⭐🔉振
じゃっ‐けい【若契】ジヤク‥
若道じゃくどうの契り。男色の関係を結ぶこと。傾城禁短気「―浅からずして」
そこば‐く【若干】🔗⭐🔉振
そこば‐く【若干】
〔名・副〕
①いくらか。いくつか。伊勢物語「―のささげものを木の枝につけて」
②たくさん。かなりの数量。太平記3「討たるる者その数―なり」
にゃくいち‐おうじ【若一王子】‥ワウ‥🔗⭐🔉振
にゃくいち‐おうじ【若一王子】‥ワウ‥
若宮一王子の略。和歌山県熊野神社の摂社の諸王子中、第1位のもの。天照大神であるともいう。
にゃくおうじ‐じんじゃ【若王子神社】‥ワウ‥🔗⭐🔉振
にゃくおうじ‐じんじゃ【若王子神社】‥ワウ‥
(若王子はニャコウジとも)京都市左京区にある神社。後白河天皇が京都に熊野三所権現を勧請かんじょうした際、那智なちの分社として建立した。祭神は天照大神・伊弉諾尊いざなぎのみことほか。
若王子神社
撮影:的場 啓

にゃ‐け【若気】🔗⭐🔉振
にゃ‐け【若気】
①若衆。かげま。
②男子の色めいた姿をしたさま。にやけ。「―男」
③肛門。宗長手記「―のあたりはただ菊の花」
もころ【如・若】🔗⭐🔉振
もころ【如・若】
同じような状態。如ごと。万葉集14「沖に住も小鴨おかもの―やさかどり息づく妹いもを」
⇒もころ‐お【如己男】
もし【若し】🔗⭐🔉振
もし【若し】
〔副〕
①(「ば」「なら」「たら」と呼応する)確かめてない事、まだはっきりとは分かっていない事、事実に反する事、または論理的前提を述べて、後に述べる事の条件とする意を表す語。万葉集19「君が行き―久にあらば梅柳たれと共にか我がかづらかむ」。「私に―翼があれば、すぐにも飛んで行く」「―積が零なら因数の少なくとも一つは零だ」
②(疑問の表現を伴う)あるいは。ひょっとすると。土佐日記「この吸ふ人々の口を、押鮎、―思ふやうあらむや」→もしや
もし‐か【若しか】🔗⭐🔉振
もし‐か【若しか】
〔副〕
疑いを含む推定を示す語。ひょっとすると。もしや。「―したら百点だ」「―すると留守かもしれない」
⇒もしか‐あんにゃ【若しか兄】
もしか‐あんにゃ【若しか兄】🔗⭐🔉振
もしか‐あんにゃ【若しか兄】
(新潟県で)次男。→用心子ようじんこ
⇒もし‐か【若しか】
もしく‐は【若しくは】🔗⭐🔉振
もしく‐は【若しくは】
(「もしくば」とも)
[一]〔副〕
もしかしたら。ひょっとして。大般涅槃経平安後期点「出息と入息と或モシクハ能く是れ我なりと」
[二]〔接続〕
または。あるいは。もしは。どちらか一つを選択する場合を表す。「新幹線―飛行機で行く」「AまたはB―C」
▷法令上は、「または」より下位の結合に使う。
もし‐それ【若し夫れ】🔗⭐🔉振
もし‐それ【若し夫れ】
〔接続〕
言い出したり改めて説き起こしたりする時に用いる語。漢文訓読・訓読調に多い。
もし‐の‐こと【若しの事】🔗⭐🔉振
もし‐の‐こと【若しの事】
もしものこと。万一のこと。
もし‐は【若しは】🔗⭐🔉振
もし‐は【若しは】
〔接続〕
または。あるいは。源氏物語葵「御乳人だつ人―親の御方につけつつ伝はりたる物の」
もし‐も【若しも】🔗⭐🔉振
もし‐も【若しも】
〔副〕
「もし」を強めていう語。もしまた。「―嘘だったら許さない」
⇒もしも‐の‐こと【若しもの事】
もしも‐の‐こと【若しもの事】🔗⭐🔉振
もしも‐の‐こと【若しもの事】
おもいがけないこと。万一の事。もしのこと。「―に備える」
⇒もし‐も【若しも】
もし‐や【若しや】🔗⭐🔉振
もし‐や【若しや】
〔副〕
もしか。ひょっとすると。「―あなたは田中さんではありませんか」「―帰れなくなるのではないか」
わか【若・稚】🔗⭐🔉振
わか【若・稚】
①幼稚なこと。年わかいこと。また、そのもの。「―武者」「―鮎」「―旦那」
②幼児。おさなご。特に、身分の高い家の男児をいう。若君。曾我物語3「三歳の―を失はれ」
③延年舞で若音わかねの役を勤める稚児を指すという。
わか‐あゆ【若鮎】🔗⭐🔉振
わか‐あゆ【若鮎】
春に川をさかのぼる、若い元気のいい鮎。小さい鮎。わかゆ。〈[季]春〉
わか・い【若い・稚い】🔗⭐🔉振
わか・い【若い・稚い】
〔形〕[文]わか・し(ク)
①生まれてから年月を経ることが少ない。幼い。万葉集5「―・ければ道ゆき知らじ」。源氏物語野分「風の音をも、いまは、かへりて―・き子のやうに怖ぢ給ふめれば」
②草木などが生い出てから、まだ久しくない。万葉集4「梅の花いまだ咲かなくいと―・みかも」。「―・い菜」
③見えはじめてから多くの時を経ない。散木奇歌集「ほととぎす月―・しとや奥山のこぬれ隠れに声ならすらむ」
④子供っぽい。あどけない。栄華物語初花「殿、若君いだき奉らせ給ひて率て奉らせ給ふ。御声いと―・し」
⑤未熟である。幼稚である。つたない。源氏物語若菜上「御手げにいと―・くをさなげなり」。「芸が―・い」
⑥元気あふれる年ごろだ。青年期である。伊勢物語「昔いと―・き男、いと―・き女をあひ言へりけり」。「―・いうちが花」
⑦活気にあふれている。血気盛んである。源氏物語野分「老いもていきて又―・うなること、世にあるまじきことなれど」。「気の―・い人」
⑧年齢が下である。「彼より三つ―・い」
⑨数が小さい。「―・い番号」
⇒若い時の苦労は買ってもせよ
⇒若い時は二度ない
わかい‐しゅ【若い衆】🔗⭐🔉振
わかい‐しゅ【若い衆】
①年の若い男。若者。あんちゃん。
②町内または村内の祭礼などの世話をする若者。
③商家などで、小僧の上に位する年長の使用人。手代。
④歌舞伎で立役中の最下級の役者。「―大勢」
⇒わかいしゅ‐がしら【若い衆頭】
わかいしゅ‐がしら【若い衆頭】🔗⭐🔉振
わかいしゅ‐がしら【若い衆頭】
1町内または1村内の若い衆の頭分。若い者頭。
⇒わかい‐しゅ【若い衆】
わかい‐つばめ【若い燕】🔗⭐🔉振
わかい‐つばめ【若い燕】
年上の女の愛人である若い男。
○若い時の苦労は買ってもせよわかいときのくろうはかってもせよ🔗⭐🔉振
○若い時の苦労は買ってもせよわかいときのくろうはかってもせよ
若い時に苦労すればその体験が後で役立つから、自分から積極的に受け入れろということ。
⇒わか・い【若い・稚い】
○若い時は二度ないわかいときはにどない🔗⭐🔉振
○若い時は二度ないわかいときはにどない
若い時は一回限りだから、思う通りやるのがよいということ。
⇒わか・い【若い・稚い】
わかい‐もの【若い者】🔗⭐🔉振
わかい‐もの【若い者】
①わかもの。少年。
②(→)「若い衆しゅ」2に同じ。
③商家・遊郭または芝居茶屋などに使われている壮年の男。誹風柳多留4「―片手握つて飲んで居る」
⇒わかいもの‐がしら【若い者頭】
わかいもの‐がしら【若い者頭】🔗⭐🔉振
わかいもの‐がしら【若い者頭】
(→)「若い衆頭」に同じ。
⇒わかい‐もの【若い者】
わか‐いんきょ【若隠居】🔗⭐🔉振
わか‐いんきょ【若隠居】
老年でないのに家業を弟や子供などに譲って隠居すること。また、その人。
わか‐えびす【若夷・若戎】🔗⭐🔉振
わか‐えびす【若夷・若戎】
江戸時代、京坂地方で元日の朝早く売って歩いた、夷神の像を刷った御札。門戸に貼ったり歳徳神としとくじんに供えたりして福を祈った。京都では鞍馬の毘沙門天の御札をも売る。〈[季]新年〉。醒睡笑「―を迎へんと思ひ」
わか‐おくさん【若奥さん】🔗⭐🔉振
わか‐おくさん【若奥さん】
①年の若い奥さん。
②家の主人の母親を「奥さん」と呼ぶとき、主人の妻を呼ぶ称。また、主人の長子の妻を言う称。
わか‐おもと【若御許】🔗⭐🔉振
わか‐おもと【若御許】
年若い女房。栄華物語本雫「―達のもの笑ひし給ふ、恥かし」
わかかえ【若かへ】ワカカヘ🔗⭐🔉振
わかかえ【若かへ】ワカカヘ
(ワカ(若)キウヘ(上)の転か)年の若い頃。万葉集16「身の―にさ寝し児らはも」
わか‐かえるで【若鶏冠木】‥カヘルデ🔗⭐🔉振
わか‐かえるで【若鶏冠木】‥カヘルデ
(→)「わかかえで」に同じ。万葉集14「子持山―のもみつまで」
わかきウェルテルのなやみ【若きウェルテルの悩み】🔗⭐🔉振
わかきウェルテルのなやみ【若きウェルテルの悩み】
(Die Leiden des jungen Werthers ドイツ)ゲーテの書簡体恋愛小説。1774年刊。主人公ウェルテルは友人の婚約者ロッテに恋をし、最後には自殺する。
わかき・ぶ【若きぶ】🔗⭐🔉振
わかき・ぶ【若きぶ】
〔自上二〕
若いさまである。年若く見える。家長日記「―・びたるさまを」
わか‐ぎみ【若君】🔗⭐🔉振
わか‐ぎみ【若君】
①幼い主君。幼君。
②貴人の若い男女の敬称。源氏物語空蝉「―はいづくにおはしますならむ」
わかくえ【若くへ】ワカクヘ🔗⭐🔉振
わかくえ【若くへ】ワカクヘ
(ワカ(若)キウヘ(上)の転か)(→)「わかかえ」に同じ。古事記下「―にゐ寝てましもの」
わかくるす‐ばら【若栗栖原】🔗⭐🔉振
わかくるす‐ばら【若栗栖原】
若い栗の木の生えている原。古事記下「引田ひけたの―」
わか‐げ【若気】🔗⭐🔉振
わか‐げ【若気】
年若い頃のはやり気、また無分別。年少の血気。わかぎ。狂言、文蔵「―の至るところにや」
⇒わかげ‐の‐あやまち【若気の過ち】
⇒わかげ‐の‐いたり【若気の至り】
わかげ‐の‐あやまち【若気の過ち】🔗⭐🔉振
わかげ‐の‐あやまち【若気の過ち】
年若であるため、血気にはやって思慮分別を欠くこと。また、それによって起こす過失。若気の至り。若気の無分別。
⇒わか‐げ【若気】
わかげ‐の‐いたり【若気の至り】🔗⭐🔉振
わかげ‐の‐いたり【若気の至り】
若さの余り、血気にはやって思慮分別を失うこと。
⇒わか‐げ【若気】
わか‐ごけ【若後家】🔗⭐🔉振
わか‐ごけ【若後家】
若くて夫を失った女。若い未亡人。
わか‐ごま【若駒】🔗⭐🔉振
わか‐ごま【若駒】
若く、勢いのある馬。〈[季]春〉。神楽歌、明星「―率て来こ」
わか‐ごも【若菰】🔗⭐🔉振
わか‐ごも【若菰】
若くてなよやかに美しい菰。芽を出して間もない菰。〈[季]春〉。古今和歌集恋「山城の淀の―」
⇒わかごも‐を【若菰を】
わかごも‐を【若菰を】🔗⭐🔉振
わかごも‐を【若菰を】
〔枕〕
「かり」にかかる。万葉集3「―猟路かりじの小野に」
⇒わか‐ごも【若菰】
わか‐さ【若さ】🔗⭐🔉振
わか‐さ【若さ】
わかいこと。また、その程度。
わかさ【若狭】🔗⭐🔉振
わかさ‐かいどう【若狭街道】‥ダウ🔗⭐🔉振
わかさ‐かいどう【若狭街道】‥ダウ
京都から八瀬やせ・大原を経、途中越とちゅうごえ・朽木谷くつきだにを通って小浜おばまに至る道。古くからの要路で、若狭の鯖さばが京へ運ばれたので鯖の道とも呼ばれる。
若狭街道
撮影:的場 啓
⇒わかさ【若狭】

わかさ‐ぬり【若狭塗】🔗⭐🔉振
わかさ‐ぬり【若狭塗】
福井県小浜地方から産する漆器。また、その変り塗の技法。卵殻の粉末や籾殻などで模様を作り、様々な彩漆を塗って乾燥後に金銀箔を貼り、さらに透漆を塗って研ぎ出す。慶長(1596〜1615)頃に始まり、万治(1658〜1661)年間に大成。
⇒わかさ【若狭】
わかさひこ‐じんじゃ【若狭彦神社】🔗⭐🔉振
わかさひこ‐じんじゃ【若狭彦神社】
福井県小浜おばま市にある元国幣中社。上社は同市竜前にあり若狭彦神(彦火火出見尊ひこほほでみのみこと)を、下社は同市遠敷おにゅうにあり若狭比咩神(豊玉姫)を祭神とする。若狭国一の宮。遠敷大明神。
わかさ‐わん【若狭湾】🔗⭐🔉振
わかさ‐わん【若狭湾】
福井県南西部から京都府北部にわたる日本海の大陥没湾。リアス海岸で湾岸の出入の変化に富み、国定公園に指定され、また良港がある。
若狭湾(1)
撮影:的場 啓
若狭湾(2)
撮影:佐藤 尚
⇒わかさ【若狭】


わか・し【若し・稚し】🔗⭐🔉振
わか・し【若し・稚し】
〔形ク〕
⇒わかい
わかしお‐いわい【若潮祝・若塩祝】‥シホイハヒ🔗⭐🔉振
わかしお‐いわい【若潮祝・若塩祝】‥シホイハヒ
熊本地方の物乞いの一種。正月に盆にのせた塩を持って家々を訪れたもの。
⇒わか‐しお【若潮】
わか‐づの【若角】🔗⭐🔉振
わか‐づの【若角】
生えかわって間のない角。特に、鹿のそれをいう。倭名類聚鈔18「鹿茸、和名、鹿乃和加豆乃」
わか‐づま【若妻】🔗⭐🔉振
わか‐づま【若妻】
年わかい妻。
わかと‐おおはし【若戸大橋】‥オホ‥🔗⭐🔉振
わかと‐おおはし【若戸大橋】‥オホ‥
福岡県北部、北九州市若松・戸畑間の洞海湾入口にかかる大吊橋。1962年完成。吊橋部分の長さは680メートル、高さは中央で満潮面から42メートル。
わか‐どり【若鳥・若鶏】🔗⭐🔉振
わか‐どり【若鳥・若鶏】
まだ、成長しきっていない若い鳥。特に、生後3カ月から5カ月で産卵前の鶏。
わか‐な【若菜】🔗⭐🔉振
わか‐な【若菜】
①春の初めに生えた食用の菜。万葉集11「川上に洗ふ―の流れ来て」。「―を摘む」
②古代、宮中で、正月の初の子ねの日に、内蔵寮・内膳司からその年の7種の新菜を羹あつものとして奉ったもの。万病を除くといわれ、後に7日の行事となった。ななくさ。〈[季]新年〉。土佐日記「七日になりぬ。…―ぞ今日をば知らせたる」
③地歌・箏曲の一つ。京風手事物。松浦検校作曲。八重崎検校箏手付。
⇒わかな‐つみ【若菜摘み】
⇒わかな‐びょう【若菜病】
⇒わかな‐むかえ【若菜迎え】
わかな【若菜】(作品名他)🔗⭐🔉振
わかな【若菜】
①源氏物語の巻名。上・下に分かれる。女三宮の光源氏への降嫁、女三宮と柏木との事件を中心に書く。
②狂言。大名が同朋どうぼうを供に野遊びに行き、若菜摘みの女たちに出会って酒を汲みかわす。
わか‐なご【若魚子】🔗⭐🔉振
わか‐なご【若魚子】
鰤ぶりの若魚の称。物類称呼「鰤、この魚の小なる物を江戸にて―と云」
わか‐なつ【若夏】🔗⭐🔉振
わか‐なつ【若夏】
(沖縄地方で)4〜5月の季節。おもろさうし「鳴響むせだか子が―が立てば」
わかな‐むかえ【若菜迎え】‥ムカヘ🔗⭐🔉振
わかな‐むかえ【若菜迎え】‥ムカヘ
七草粥に入れる菜類を取って来ること。正月5日か6日に行う。
⇒わか‐な【若菜】
わか‐ね【若音】🔗⭐🔉振
わか‐ね【若音】
①わかい声。成熟しきらない、たどたどしい声。拾遺和歌集愚草上「呉竹にまだふし馴れぬ―鳴くなり」
②延年えんねんの一種目で、稚児が高音で謡うもの。また、その役。
わか‐ね【若根】🔗⭐🔉振
わか‐ね【若根】
若い根。新たに生え伸びた根。
わか・ぶ【若ぶ】🔗⭐🔉振
わか・ぶ【若ぶ】
〔自上二〕
若々しい様子である。若々しく見える。源氏物語夕顔「ひたぶるに―・びたるものから」
わか‐みや【若宮】🔗⭐🔉振
わか‐みや【若宮】
①幼少の皇子。源氏物語桐壺「―の御恋しさのみ思ほし出でつつ」
②皇族の子。宇津保物語蔵開上「春宮の―の御迎湯に」↔大宮。
③将軍の子の僭称。
④本宮の祭神の子をその境内に祀まつった神社。古今著聞集1「―俄にかんなぎに御託宣ありて」
⑤本宮を他の地に新たに勧請かんじょうして祀った神社。新宮。東鑑1「潜に石清水を勧請して瑞籬を当国由比の郷に建つ。今之を下―と号す」
わか‐みんずり【若みんずり】🔗⭐🔉振
わか‐みんずり【若みんずり】
(ワカミンヅリの仮名遣も行われた)若くてみずみずしいさま。浄瑠璃、山崎与次兵衛寿の門松「―の井筒屋とわきてにぎにぎ賑へり」
わか‐むき【若向き】🔗⭐🔉振
わか‐むき【若向き】
若者に似合うこと。若者に適していること。
わか‐むけ【若向け】🔗⭐🔉振
わか‐むけ【若向け】
若い世代を対象にすること。若者向け。「―のシャツ」
わか‐め【若芽】🔗⭐🔉振
わか‐め【若芽】
生え出て間のない芽。「―が萌え出る」
わか‐やか【若やか】🔗⭐🔉振
わか‐やか【若やか】
①若々しいさま。源氏物語須磨「―に気色あるさぶらひの人なりけり」。「―な声」「―な女性」
②若く世間馴れしないさま。ういういしいさま。源氏物語空蝉「この人の何心なく―なるけはひもあはれなれば」
わか‐やが・す【若やがす】🔗⭐🔉振
わか‐やが・す【若やがす】
〔他四〕
若々しく元気に見えるようにする。特に、酒席などを賑やかにする。十二段草子「酒―・せんとぞ興じける」
わか‐やかた【若屋形】🔗⭐🔉振
わか‐やかた【若屋形】
貴人の世嗣の敬称。
わかやぎ‐だ・つ【若やぎ立つ】🔗⭐🔉振
わかやぎ‐だ・つ【若やぎ立つ】
〔自四〕
若く見えるようによそおう。若やぐように見せかける。枕草子35「佐理すけまさの宰相なども、みな―・ちて」
わか‐や・ぐ【若やぐ】🔗⭐🔉振
わか‐や・ぐ【若やぐ】
〔自五〕
①若々しく見える。若返る。源氏物語紅葉賀「好ましう―・ぎてもてなしたるうはべこそさてもありけれ」
②酒席などが賑やかになる。
わか‐や・る【若やる】🔗⭐🔉振
わか‐や・る【若やる】
〔自四〕
若々しく、やわらかである。古事記上「沫雪あわゆきの―・る胸を」
わか‐ゆ【若鮎】🔗⭐🔉振
わか‐ゆ【若鮎】
ワカアユの約。万葉集5「―釣る松浦まつらの川の川波の」
わか・ゆ【若ゆ】🔗⭐🔉振
わか・ゆ【若ゆ】
〔自下二〕
若くなる。若がえる。古今和歌集雑「君が八千代を―・えつつみむ」
わか‐らか【若らか】🔗⭐🔉振
わか‐らか【若らか】
(→)「わかやか」に同じ。大鏡道長「―に愛敬あいぎょうづき」
わかわか‐し・い【若若しい】🔗⭐🔉振
わかわか‐し・い【若若しい】
〔形〕[文]わかわか・し(シク)
①たいそう若く見える。いかにも若い。元気一杯である。源氏物語葵「かく心よりほかに―・しき物思ひをして」。「―・い声」
②ひどく未熟である。たいそう子供じみている。おとなげない。源氏物語夕顔「あな―・しとうち笑ひ給ひて」
[漢]若🔗⭐🔉振
若 字形
筆順
〔艹部5画/8画/教育/2867・3C63〕
〔音〕ジャク(漢) ニャク・ニャ(呉)
〔訓〕わかい・もしくは・もし・ごとし・しく・なんじ
[意味]
①(年が)わかい。未熟。「若輩・老若ろうにゃく男女」▶日本での用法。
②他の語の下につき、その状態であることを示す語。「自若・瞠若どうじゃく」
③仮定の助字。もし。「学若不成死不還=学もし成らずんば死すとも還かえらず」
④もしくは。あるいは。「若子若弟=もしくは子、もしくは弟」〔春秋左氏伝〕「若干じゃっかん・若箇じゃっこ」
⑤ごとし。…のようだ。「傍若無人ぼうじゃくぶじん=傍かたわらに人無きがごとし」
⑥比較するに足る。しく。及ぶ。「衣莫若新、人莫若故=衣は新しきに若しくは莫なく、人は故ふるきに若くは莫し」〔晏子〕
⑦なんじ。同輩または目下に用いる二人称代名詞。「若曹(=なんじがそう)」「虞(ぐ=虞美人)や虞や若なんじを奈何いかんせん」〔史記〕
⑧男色の相手。「若道にゃくどう」
⑨「若狭わかさ国」の略。「若州」
▷サンスクリットの音訳字としては「ニャ」とよむ。「般若」
[解字]
解字
しなやかな髪をふりみだし、柔かい曲線を描いてひざまずく女性の姿の象形文字。しなやか、やわらかい意。日本で、「弱」に通じ用い、わかい意とする。
[難読]
若何いかん・若狭わかさ・若布わかめ・若人わこうど



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