いばら【茨・棘・荊】🔗⭐🔉振
いばら【茨・棘・荊】
①とげのある小木の総称。うばら。
②(「薔薇」とも書く)野生のバラ類の総称。ノイバラの類。「茨の花」は〈[季]夏〉。
③植物のとげ・はり。
④〔建〕唐破風からはふなどで、曲線の集まって生じた尖点。
⇒いばら‐がき【茨垣】
⇒いばら‐がに【棘蟹】
⇒いばら‐ぐさ【茨草】
⇒いばら‐ぐろ【茨畔・茨叢】
⇒いばら‐さし【茨刺】
⇒いばら‐の‐みち【茨の道】
⇒いばら‐ひげ【茨鬚】
⇒いばら‐も【茨藻】
⇒茨垣を裸身で潜る
⇒茨を負う
⇒茨を逆茂木にしたよう
いばら‐がに【棘蟹】🔗⭐🔉振
いばら‐がに【棘蟹】
タラバガニ科の一種。形はカニに似るがヤドカリに近縁。甲長約20センチメートル。体表には刺とげが多いが成長すると刺は鈍化して突起状になる。鋏脚は右側が大きい。最後の胸脚が短く、甲の内側に差し込まれているため、歩脚が3対しかないように見える。相模湾から土佐湾の水深300〜600メートルにすむ。
⇒いばら【茨・棘・荊】
おどろ【棘・荊棘】🔗⭐🔉振
おどろ【棘・荊棘】
①草木の乱れ茂ること。また、その場所。源氏物語浮舟「山がつの垣根の―むぐらのかげに」
②髪などの乱れたさま。「―髪」
⇒おどろ‐が‐のき【荊棘が軒】
⇒おどろ‐の‐みち【棘路】
おどろ‐の‐みち【棘路】🔗⭐🔉振
おどろ‐の‐みち【棘路】
(「棘路きょくろ」の訓読)
①草木の乱れ茂っている道。
②公卿くぎょうの異称。
⇒おどろ【棘・荊棘】
きょく‐い【棘囲】‥ヰ🔗⭐🔉振
きょく‐い【棘囲】‥ヰ
(みだりに人が出入するのを禁じ喧騒を戒めるため、周囲を棘すなわち戟ほこで囲んだからいう)中国で進士の試験場。棘院。
きょくぎょ‐るい【棘魚類】🔗⭐🔉振
きょくぎょ‐るい【棘魚類】
(acanthodians)最古の有顎魚類。鰭ひれの前縁に硬い棘とげを持つことからの名。シルル紀に出現し、ペルム紀末に絶滅。
きょくひ‐どうぶつ【棘皮動物】🔗⭐🔉振
きょくひ‐どうぶつ【棘皮動物】
無脊椎動物の一門。体表に棘とげをもつものが多いのでこの名がある。棘・管足・水管系・神経系・生殖腺などの器官、石灰質の骨格の殻板などが5放射状に配列、腕は一般に5本生じ、放射相称形をとる。普通、口は腹面に、肛門は正中線上で背腹の境界線か背面に開く。すべて海産。ウミユリ・ヒトデ・クモヒトデ・ウニ・ナマコの各綱に分かれる。
きょく‐ろ【棘路】🔗⭐🔉振
きょく‐ろ【棘路】
(「九棘」よりでた語)公卿くぎょうの異称。訓読して「おどろのみち」とも。平家物語11「いにしへは槐門―のあひだに九族をなびかし」
とげ【刺・棘】🔗⭐🔉振
とげ【刺・棘】
①堅くて先のとがった突起物で、触れると痛みを感じるもの。
㋐生物体に生じる針状の突起物。植物では、サイカチのように枝の変形したもの、サボテンのように托葉の変形したもの、バラのように表皮の変形したものなどがある。また動物では、ウニ類やエビ・カニなどの体表に顕著。刺毛。
㋑竹・木などのとがった細片の人の肌につき立ったもの。好色五人女4「左の人さし指に有るかなきかの―の立ちけるを」
㋒魚骨などが飲食の際、人の咽喉に立ったもの。
②比喩的に、人の心を刺すような感じのもの。「―のある言葉」「―を含んだ目つき」
とげ‐うお【棘魚】‥ウヲ🔗⭐🔉振
とげ‐うお【棘魚】‥ウヲ
トゲウオ科の硬骨魚の総称。淡水産。イトヨ・トミヨなど。背びれ・腹びれ・臀しりびれに強いとげがあるからいう。巣を作ることで知られる。
トミヨ
提供:東京動物園協会

とげ‐ねずみ【棘鼠】🔗⭐🔉振
とげ‐ねずみ【棘鼠】
ネズミ科トゲネズミ属の哺乳類。奄美大島・徳之島・沖縄だけにすむ。奄美産は体長15センチメートルほど、沖縄本島産は少し大きく別種とされる。背は黒く、体側から腹面は橙色となる。荒い刺し毛をもつ。天然記念物。
[漢]棘🔗⭐🔉振
棘 字形
〔木部8画/12画/5989・5B79〕
〔音〕キョク(漢)
〔訓〕とげ・いばら
[意味]
①とげのある木。ばら・からたちの類。いばら。とげ。「荊棘けいきょく・枳棘ききょく・鰭棘(ききょく=魚のひれの、とがった先)」
②公
こうけいの位。「棘路・槐棘かいきょく」▶昔、中国で、朝廷に九株のいばらを植えて九
(きゅうけい=中央政府の九人の高官)の座位を示したことから。



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