しゅん【旬】🔗⭐🔉振
しゅん【旬】
①(旬政・旬儀・旬宴の略)古代、朝廷で行われた年中行事の一つ。毎月、1旬10日毎の初日である1日・11日・21日および16日に天皇が紫宸殿に出御、臣下に酒宴を賜い、政を聞く儀式。平安中期以降、4月と10月の朔日にだけ行われ、それぞれ孟夏の旬、孟冬の旬と称し、併せて二孟の旬という。孟夏の旬には扇、孟冬の旬には氷魚ひおを下賜。また天皇の出御のない時は、平座ひらざと称する略儀を宜陽殿で行なった。ほかに臨時の旬として、11月1日が冬至に当たる年の朔旦冬至さくたんとうじの旬、内裏新造後に行われる新所の旬、新帝即位後に行われる万機の旬などがある。
②魚介・野菜・果物などがよくとれて味の最もよい時。「―の魚」
③転じて、物事を行うに適した時期。日本永代蔵6「小判は売り―か、と相場聞くなど」
→じゅん(旬)
しゅん‐えん【旬宴】🔗⭐🔉振
しゅん‐えん【旬宴】
旬しゅん1に行われた祝宴。
じゅん‐かん【旬刊】🔗⭐🔉振
じゅん‐かん【旬刊】
10日ごとに発行すること。また、その新聞・雑誌。
じゅん‐かん【旬間】🔗⭐🔉振
じゅん‐かん【旬間】
10日間。「児童福祉―」
じゅん‐げつ【旬月】🔗⭐🔉振
じゅん‐げつ【旬月】
①10日間、または1カ月。転じてわずかの月日。
②10カ月。
しゅん‐さい【旬祭】🔗⭐🔉振
しゅん‐さい【旬祭】
1月1日の歳旦祭を除く毎月1日・11日・21日に宮中三殿で行われる祭祀。1日には天皇が三殿を拝礼し、他は侍従が代拝して掌典長以下が奉仕する。
じゅん‐さく【旬朔】🔗⭐🔉振
じゅん‐さく【旬朔】
①10日と朔日。
②10日間。
じゅん‐し【旬試】🔗⭐🔉振
じゅん‐し【旬試】
⇒しゅんのし(旬の試)
じゅん‐じつ【旬日】🔗⭐🔉振
じゅん‐じつ【旬日】
10日間。10日ほど。「―を経ずして」
しゅん‐せい【旬政】🔗⭐🔉振
しゅん‐せい【旬政】
旬しゅん1に行われた、天皇が政をきく儀式。
じゅん‐ねん【旬年】🔗⭐🔉振
じゅん‐ねん【旬年】
10年。
しゅん‐の‐し【旬の試】🔗⭐🔉振
しゅん‐の‐し【旬の試】
律令制の大学で、10日ごとに学生に課した試験。旬試。帖試じょうし。
しゅん‐の‐まり【旬の鞠】🔗⭐🔉振
しゅん‐の‐まり【旬の鞠】
鎌倉時代、公家・武家などの蹴鞠の堪能者に、月の上旬・中旬・下旬に1回ずつその技を演じさせた行事。旬の御鞠。
しゅん‐はずれ【旬外れ】‥ハヅレ🔗⭐🔉振
しゅん‐はずれ【旬外れ】‥ハヅレ
好適の時期でないこと。季節はずれ。
じゅん‐ぽう【旬報】🔗⭐🔉振
じゅん‐ぽう【旬報】
10日ごとに出す報告または雑誌などの刊行物。
じゅん‐よ【旬余】🔗⭐🔉振
じゅん‐よ【旬余】
10日あまり。
[漢]旬🔗⭐🔉振
旬 字形
筆順
〔勹部4画/6画/常用/2960・3D5C〕
〔音〕ジュン(呉) シュン(漢)
[意味]
[一]ジュン
①十日(間)。「旬刊・旬日・初旬・中旬」
②十年。「齢七旬に余る」▶地上の一年は天上の一日に当たると考えられたことから。
[二]シュン
①魚貝・野菜・果物などの、食べごろで出盛りの時期。「旬の魚」「今が旬だ」
②毎月(後には四月と十月)の一日に天皇が政を聞き宴を賜う朝儀。「二孟にもう(=孟夏と孟冬)の旬」「旬宴・旬政」
▷②はそもそもは十日ごとに行われたからいい、①の用法は②にもとづく。
[解字]
もと、日部2画。形声。「日」+音符「勹」しゅん(=めぐる)。十干で日を数え、それがひとめぐりする日数、の意。
[下ツキ
一旬・下旬・上旬・初旬・中旬・波旬・由旬


広辞苑に「旬」で始まるの検索結果 1-19。